カズオ・イシグロの英語はネイティブなのか? 5歳から外国語を学ぶとネイティブっぽい発音になるのか?


ノーベル文学賞を受賞した「カズオ・イシグロの英語はどんな英語なのか? 彼の英語はネイティブからみてどうなのか?



今日の記事では、読者の方から頂いた質問に答えてみたいと思います。今回の質問は、最近話題になっています、ノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの英語に関する質問です。

それでは、質問内容はこちら:



読者の方の質問:


Kazuo Ishiguro がノーベル文学賞を受賞しました。「日の名残り」の翻訳が出たとき以来愛読してきた作家なので、とても喜ばしく感じています。

ノーベル賞受賞のニュースを聞いて、初めて彼の動画を過去のものを含めていくつか観ました。さすが作家、とても端正な話し言葉でわかりやすい英語なのですが、時々LとRなど日本人っぽい感じがしました。

British 英語の発音やイントネーションを意識的に身に付けたような印象です。

私の先入観のせいかもしれませんが、5歳まで日本で過ごし、その後渡英した彼の英語は、nativeの方にはどう聞こえるのでしょうか。




私もカズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞したというニュースを聞いて嬉しかったです。彼はイギリス国籍だから嬉しいという事だけでなく、私は個人的に彼の小説が好きだからという理由で嬉しかったです。

また、彼は(日本生まれ)日系人という点で、日本のカルチャーや考え方に影響されていますので、私は個人的に彼の作品に興味があります。

では、元の質問に戻ります。イギリス人の私からみて、カズオ・イシグロの英語はどんな英語に聞こえるのか? 彼の話す英語はネイティブっぽい英語なのかという質問です。


カズオ・イシグロの英語はネイティブなのでしょうか?5歳から外国語を学ぶとネイティブっぽい発音になるの?
カズオ・イシグロの英語はネイティブなのでしょうか?彼の英語の発音は?


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英語ネイティブからみて、カズオ・イシグロの英語はどんな英語なのか?



簡単に言うと、彼の発音・文法・言葉遣いは「ネイティブっぽい」ではなく、「ネイティブ」です。一般的に日本人の学習者が英語を話す際には、「r」と「l」の発音だけではなく、「th」、「v」、「o」、「u/a」の発音も影響します。


英語は日本語よりも音素(英:phoneme)が多いので、日本語に存在しない音素を言う場合にそういった発音の問題が出てくる場合が多いです。


例えば、私はカズオ・イシグロのインタビューを目をつぶって聞いたとします、そうすると普通のミドルクラスで教育レベルの高いイギリス人の叔父さんが話しているような感じを受けます(笑)。

個人的な意見ですが、彼の声は少しだけ「鼻声」です。以上の事から彼が日本で生まれそだった事は英語には影響していないと思います。実は私も日本に来てから毎年のように花粉症に悩まされており、花粉の季節になると鼻声になります(笑)。



カズオ・イシグロのインタビュー




「純粋」なイギリスで生まれ育ったイギリス人の中にも「r」の発音がちゃんとできない人がいます。そして、そういう人の「r」は「w」のように聞こえます。

イギリスの有名なインタビュー番組に出てくる「Jonathan Ross」というセレブはそういう「rの発音できない」典型的な人です。彼は自分の名字の発音もちゃんと出来ません。

「ロス」が「ウォス」になります。そして、小さい子供も「r」を「w」にする子が多いです。ちなみにカズオ・イシグロの「r」は完璧に近いと思います。


カズオ・イシグロがイギリスに移住したのは5歳の頃でした。彼の家族はサリー州の「Guildford」という町に住んでいました。そのエリアは典型的なミドルクラス町です。

イシグロ氏は両親との会話は日本語だそうですが、学校の友達などと話す際には勿論、英語で話しました。5歳の頃から外国語を覚える環境にいれば、大部分の人はネイティブの発音を手に入れる事が出来ると思います。


大人の外国語学習者は(人によって)文法やボキャブラリーをネイティブのようなレベルにまで近づける事は出来ますが、ネイティブと全く同じような発音を手に入れる事は非常に珍しいです。

様々な言語の研究によると、ネイティブの発音を獲得したいのであれば、その年齢が若ければ若いほど良いという研究結果が出ています。


私の周りにはバイリンガルな友達が多いです。例えば、ある友達は台湾で生まれ育っていますが、12歳くらいの頃に家族と一緒にニュージーランドに移住しました。

彼女は12歳の頃に初めて英語を学びました。現在、彼女の英語はニュージーランド人のネイティブに近いですが、たまに微妙な「外国人っぽい」発音が出ます。


私が通ったイギリスの学校はとても多文化の学校でした。イタリア系イギリス人、ポーランド系イギリス人、バングラデッシュ系イギリス人の友達がいました。

みんな家で、両親の国の言語を使っていましたが、学校では英語を使っていました。しかし、みんなの英語はネイティブのイギリス英語でした。


しかし、「家で使っている言語は英語に少し影響する」と思います。例えば、私の学校にいるイタリア系の生徒はイギリスで生まれ育った子でしたが、家族との会話はイタリア語なので、イタリア語のアクセントや癖が時々英語に影響を与えていました。


もしかすると、カズオ・イシグロの英語は母国語の日本語に少しだけ影響されている可能性はあると思います。例えば、カズオ・イシグロの英語リズムは、たまに日本語のリズムに影響される可能性があると思います。

第二言語習得というテーマに興味があれば、最近の研究を是非読んでみてください。とても面白いテーマだと思いますし、自分の「第二言語習得」にも役に立つ情報を得る事が出来るかもしれません。

参考:「第二言語習得



今回の英語の発音の記事のまとめ



今回の記事をまとめると、カズオ・イシグロの英語はネイティブです。彼の発音は典型的なミドルクラスイギリス人の発音です(笑)。外国語を学ぶには、年齢が若ければ若いほど、ネイティブっぽい発音を獲得する可能性が高まるようです。

カズオ・イシグロは5歳の時から英語を使っていましたので、インタビューをみる限りでは、母国語の影響は殆どないと思います。他にも英語に関する質問があれば、ご連絡ください^^!



カズオ・イシグロのお勧めの名作:














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