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「bear」という英語は「クマ」以外にどんな意味があるのでしょうか?
今回の記事では、私の友人からもらった英語に関する質問に答えてみたいと思います。今回の質問は「bear」という英単語の様々な使い方に関する質問になります。
質問はこちら:
今回頂いたの質問:
「Typhoons are tropical cyclones which form over the Pacific Ocean bearing maximum windspeeds of 7.2m/sec.」
“bearing”がよくわからない。”bear”は訳が沢山ありますね。
この質問はeメールでもらった質問ではなく、チャット(Facebook messenger)でもらった質問なので、文面を一部省略しているために文章は短めです。とにかく質問ありがとう^^
それでは、今回チャットでもらった「bear」の様々な意味と使い方を見てみましょう。
この「bear」という英単語が「熊」という意味なることは、英語の勉強をはじめたばかりの中学校1年生でも分かると思いますが、上記の英文章に出てくる「bear」は名詞ではなくて”動詞”として使っています。
そして、この「bear」という英単語を”動詞として使う”と色々な意味と使い方があります。

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「産む」という意味の「bear」
日本語の「産む」は正しい英語にすると「bear」になりますが、実は、日常会話でこの「bear」はあまり使いません。
とても古い言い方なので、普段は「to give birth」や「to have a baby」という二つの句動詞を使います。しかし、過去形の「bore」と過去分詞の「born」はよく使われています。
もう一つの似ている使い方としては「なる」という意味で使う場合です。例えば、「花・葉・果実がなる」という使い方があります。しかし、この使い方も少し文学的なので日常会話であまり耳にしません。
実際の例文:
I was born in England.
(私はイギリスで生まれました。)
She bore ten children before the age of 40.
(彼女は40歳になるまでに10人の子供を生みました。)
※この言い方もかなり正式な・文学的な言い方です。会話などではあまり使いませんが、新聞記事や本で使われています。日常会話では「She had ten children…」という言い方を使います。
This tree does not bear fruit.
(この木には果物がなりません。)
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「耐える」という意味の「bear」
この使い方の方が日常会話でよく使われています。「物を担う」というニュアンスとしても使えますし、「耐える、我慢する」というニュアンスもあります。
実際の例文:
This wall cannot bear the weight of the roof.
(この壁は屋根の重さを担わない。)
I can’t bear his nagging.
(私は彼の口やかましさには我慢できない。)
もう一つの関係するイディオムがありますので、合わせて紹介していきます。「Grin and bear it」という表現は「我慢する」という意味になる表現です。
「grin」は「笑う」という意味になり、「bear」は「我慢する」という意味になります。つまり、嫌な事があっても、「笑って我慢する」という行動が必要だという意味になります。
実際の例文:
子供: Mum, I don’t want to go to that wedding tomorrow! It’s boring!
(お母さん、明日の結婚式に行きたくないよ!つまんない!)
母親: Well, we are going so you’ll just have to grin and bear it, won’t you?
(行く事は決まっているから我慢して。)
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「運ぶ、持って行く」という意味の「bear」
「to bear gifts」というフレーズは「贈り物を持っていく」という意味になります。
これは一般的に日常会話では、そんなに使われていませんが、時々ユーモア的な使い方として耳にします。
「to bear gifts」という表現は、少し古く感じますので、一般的には「to bring gifts/presents」という表現を使います。
実際の例文:
A:I come bearing gifts!
(贈り物を持ってきましたよ!)
B:Oh, thank you! What is it?
(ありがとう!何のプレゼントなのかな?)
A:It’s a six-pack of beer. What time’s kick-off?
(六本のビールだよ。試合のキックオフは何時だっけ?)
※ユーモア的な使い方。友達の家にサッカーを観に行った人はそんな正式な「I come bearing gifts!」というフレーズを言わなくていいですよね。しかし、ユーモアの為に使っているという例です。
今回のテーマ「bear」の使い方のまとめ
私の意見では、「Typhoons are tropical cyclones which form over the Pacific Ocean bearing maximum windspeeds of 7.2m/sec.」という文章に入っている「bear」は「持っていく、運ぶ」という意味だと思います。
つまり、「台風は強い風を持っていく物」という意味になります。これは少し文学的で隠喩的な使い方ですね。「bearing」と代わりに「bringing」という単語を入れると意味がもっと分かりやすくなると思います。
お勧めの使い方:「Typhoons are tropical cyclones which form over the Pacific Ocean bringing maximum windspeeds of 7.2m/sec.」
他の「bear」という動詞の使い方は沢山ありますが、日常会話ではあまり使われていない単語ですね。日常会話で使う「bear」は主に「耐える」や「我慢する」という意味です。
そして、主に否定文の「I can’t bear ~」というフレーズがよく使われています。
例えば:
The news is so bad I can’t bear to read it.
(そのニュースは悲しすぎて読みたくない。)
それでは以上になります! 今回は「bear」(動詞)の最も役に立つ使い方を紹介しました。他の質問があれば遠慮せず是非質問してくださいね^^
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