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ベネディクト・カンバーバッチが出演する映画:The Imitation Game(イミテーション・ゲーム)でイギリス英語学習!

「Bletchley Park」(ブレッチリー・パーク)
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教材の詳細

イギリス人のイケメン俳優のベネディクト・カンバーバッチが出演する映画の台詞を使ってイギリス英語の勉強をしてみましょう!



今日は私が最近観た「イミテーション・ゲーム」という映画を紹介したいと思います。私はこのイギリスの映画がずっと観たかったし、当サイトの読者の方の中には「ベネディクト・カンバーバッチ」の大ファンの方が多くいますので、britisheigo.comで必ず紹介するべき映画だと思ました(笑)。


私がこの映画が観たかった理由としては、映画に出てくる「Bletchley Park」(ブレッチリー・パーク)という元「政府暗号学校」が私のイギリスの実家の近くにあるからという事も関係しています。

ブレッチリー・パークは元々はとても素敵な邸宅でしたが、第二次世界大戦の頃、イギリス人の暗号解読のベースとして使われていました。

ドイツの軍隊が使った「エニグマ」という暗号(マシン)はブレッチリー・パークで働いていた数学者、言語学者、科学者によって解読されました。

ブレッチリー・パークは現在「暗号解読」をテーマにした博物館になっています。私はまだその博物館に行った事がありませんが、今度イギリスに行く際に行ってみたいと思っています。



「Bletchley Park」(ブレッチリー・パーク)Bletchley Park(ブレッチリー・パーク)

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イミテーション・ゲームのストーリー



映画の話に戻ります。「イミテーション・ゲーム」はこのブレッチリー・パークが舞台になっています。天才数学者のアラン・チューリング氏がメインキャラクターです。

アラン・チューリングの役はベネディクト・カンバーバッチが演じます。この映画ではアラン・チューリングと一緒に仕事をしていたチームのエニグマ暗号の解読方法を紹介しています。


彼らの仕事のお陰により、第二次世界大戦は2年間ほど短くなりましたし、14,000,000人の命が救われたという事実が歴史家によって計算されています。つまり、アラン・チューリングはイギリス人のヒーローとして考えられています。

しかし、アラン・チューリングには大きな秘密がありました。実は彼は同性愛者でした。現在のイギリス社会においては、友達や同僚、親戚などがゲイであっても誰も気にしないと思います。

そして、現在のイギリスでは同性愛者の結婚は許されていますし、同性のカップルは養子を迎える事も許されていますので「同性愛」のタブーは殆どなくなりました。

しかし、アラン・チューリングが生きていた時代のイギリス社会では、同性愛は犯罪でした。警察に捕まえられると刑務所に入れられるか、ホルモン抑制剤の投与(化学的去勢)をさせられる可能性がありました。


そして、アラン・チューリングは1952年に同性愛という「犯罪」で逮捕されました。彼は刑務所に入るのか?それとも化学的な去勢をされるのか?という二つの選択を迫られました。

彼は数学の研究を続けたかった事もあり、化学去勢を選びました。アラン・チューリングは1954年には亡くなりました。死因は自殺だと考えられています。


私は今回紹介した映画のストーリーは、いつもの映画のレビューよりも少し多めに紹介しましたが、その理由としては「ただの暗号解読のストーリー」だと思われたら誰も観たがらないと思ったからです(笑)。

アラン・チューリングのストーリーはヒーローで「天才の不正な扱われ方」という部分がとても面白いストーリーなので、そういったニュアンスで紹介したかったからです^^

ベネディクト・カンバーバッチはアラン・チューリングの役で「素晴らしい俳優」と評価され有名になったと思います。




イミテーション・ゲームの英語を分析します



イミテーション・ゲームは1930年代、1940年代、1950年代が舞台になっているので、現在のイギリス英語と少し違う英語が使われています。当時の発音はとても硬くて典型的な「RP」でした。

現在使われている発音と少し違いますが、聞き慣れれば意外と分かりやすいと思います。それぞれの単語がはっきり発音されますので、聞き取りやすいのではないかと思います。


イミテーション・ゲームはイギリスのストーリーですし、イギリスの本に基づいていますが、映画の台詞のライターはアメリカ人なので、私はいくつか「アメリカ英語っぽい」台詞に気が付きました(笑)。

例えば、アラン・チューリングと同僚はよく「smart」(=賢い)という単語を使いますが、私が知っている限り、当時のイギリス人は「賢い」という意味で「smart」を使わなかったと思います。

「clever」という単語の方がイギリス英語っぽいと思いますが・・・(笑)。

お勧め記事:「イギリス人がよく使うボキャブラリーとイディオム:「clever」の意味と使い方について


それ以外の殆どの台詞はイギリス英語です。それでは、これから最も面白い台詞を紹介したいと思います。




シーン:マンチェスターの警察がアラン・チューリングを逮捕する前



警察官:
Sir, I think I’ve got Turing. I tailed him to a pub last night where he met a bloke. Exchanged an envelope. So I follow this other fella,
pick him up, gave him a good shake. He’s a poofter. He confessed.

日本語訳:
(チューリングの事は分かったと思うよ。昨日の夜、僕は彼をパブまで尾行しました。彼はパブで男性と待ち合わせして封筒を渡した。その後、私はそのもう一人の男性を尾行して、彼を捕まえて激しく揺さぶった。彼はゲイだよ。告白したよ。)


上司:

What?

日本語訳:
(何を?)


警察官:
The man admitted it. Arnold Murray. Hangs around that pub, men pay him for a go. Turing’s one of the men that paid.

日本語訳:
(その男性は告白したよ。アーノルド・マレーという奴。彼はいつもそのパブの周りをウロウロして、ゲイが彼にお金を渡してセックスをするよ。チューリングもそれを支払ったうちの一人だよ。)

※「bloke」はイギリス英語の口語で「男性」、「奴」という意味になります。「fella」も同じ意味です。正式な英語では「fellow」というスペルになりますが、会話では「fella」という発音の方が近いです。

「poofter」はイギリス英語の悪口のようなスラングです。「ゲイ」という意味になります。このスラングは使わない方が良いです。「hang around」は「ウロウロする」や「待つ」という意味になります。



もう一つ紹介したい映画の台詞はキャラクターの台詞ではなく、ストーリーの最後の「説明」です。私はこの文章を読んで感動しました。
(※日本語訳は映画から取りました)


After a year of government-mandated hormonal therapy, Alan Turing commited suicide on June 7th, 1954.
(一年間の強制的なホルモン投与の後、アラン・チューリングは1954年6月7日自殺した。)


He was 41 years old.
(41歳だった。)


Between 1885 and 1967, approximately 49,000 homosexual men were convicted of gross indecency under British law.
(1885年から1967年までに英国法により約4万9000人の同性愛の男性がわいせつ罰で有罰となった。)


In 2013, Queen Elizabeth II granted Turing a postumous royal pardon, honouring his unprecedented achievements.
(2013年エリザベス女王はチューリングに「死後恩赦」を与え、前例のない彼の偉業を称えた。)


Historians estimate that breaking Enigma shortened the war by more than two years, saving over 14 million lives.
(エニグマの解読は戦争終結を2年以上早め1400万人以上の命を救ったと歴史家たちは見ている。)


It remained a government-held secret for more than 50 years.
(この事実は50年以上も政府の秘密扱いだった。)


Turing’s work inspired generations of research into what scientists called “Turing Machines”.
(彼の成果が「チューリングマシン」の研究へとつながった。)


Today, we call them computers.
(今、我々はそれをコンピュータと呼ぶ。)



イミテーション・ゲームを観るには



私はこの映画を動画サービスのU-NEXT(ユーネクスト)で観ました。dTVというサービスでも観る事が出来ます。Amazonプライム・ビデオでも観る事が出来ます。本も日本語版がありますので興味があれば是非読んでみてください。








ブレッチリー・パークの観光情報



記事の冒頭でも書いたように、ブレッチリー・パークは現在博物館になっています。私の実家のわりと近くにありますので、この博物館に行ってみたい人と思う方向けにいき方を説明したいと思います。

ブレッチリー・パークはブレッチリー(Bletchley)という小さい町にあります。ブレッチリーには小さい駅があります。駅から博物館まで歩く事が出来ます(1キロ以内の距離)。


Bletchley StationはロンドンのEuston駅から直接に行く事が出来ます。電車の種類によって36分~51分くらいかかります。電車の詳しい情報が見たい場合、こちらのウェブサイトがお勧めです:

参考:https://www.thetrainline.com/


ブレッチリー・パークの入場料は少し高いです。大人のチケットは£17.25(60歳以上は£15.25、12歳以上の子供は£10.25)になります。

しかし、2人で電車で行く場合、博物館のチケットを買う時に電車のチケットを見せれば1人が無料になります。(このオファーは2017年の12月31日までですが、次の一年も続く可能性はあると思います)。

ブレッチリー・パークの暗号解読博物館の近くには国立コンピューター博物館もありますので、理系の人やパソコンの歴史に興味のある人は色々な博物館を楽しむ事が出来ると思います。

参考: ブレッチリー・パーク 





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