イギリス人の男性小説家リスト・イギリスの小説作品紹介
皆さんこんにちは。今回は読者の方から頂いた質問に答えてみたいと思います。今回のテーマは「日本語訳で読めるお勧めのイギリス文学小説」というテーマになります。
イギリス英語とイギリスのカルチャーを勉強するには、イギリスの小説を読む事はとても良い勉強になると思います。しかし、外国語で小説を読む事はとても難しいと思います。
小説の文章は一般的にネイティブ向けなので、とても難しく、長くて珍しいボキャブラリーが出てきます。そのため、英語で小説を読む場合にはもう既に知っているストーリーを読んだ方がよいと思います。
例えば、数年前に私が日本語を勉強するために、「ロアルド・ダール」の小説の日本語訳を読んでみました。子供の頃、ロアルド・ダールの小説が大好きだったので、もう既にこのストーリーを知っていました。
そのため、難しい日本語の表現・漢字が出てきても、なんとなく意味を推測できました。そういった経験があるので、日本人の英語学習者にも同じ勉強法をお勧めしたいと思います。
つまり、「日本語で読んだことがある英語の小説を読んで勉強する」という方法です。今回質問して下さった読者の方もこれと同じ目的があるとの事です。
それでは、実際に頂いた質問はこちらになります:
読者の方の質問:
英語の本の読書ですが、Adrian Moleは日本語の翻訳がなく、読むのが少し難しかったので、いまは、Jojo Moyes の One Plus One を読みながら勉強しています。
こちらは日本語の翻訳があったので、楽しく読書を進められています。イギリスにはたくさん面白い小説がありますね。
でも、最近のイギリスの小説で日本語に翻訳されているものが、女性作家のものばかりで、イギリスの男性作家の翻訳が少ないのが残念です。
もちろん、カズオ・イシグロは翻訳されてますが、それ以外は、少し時代が前のものばかりです。
男性作家の本でお勧めがあれば、教えていただけると、うれしいです。
まずはご質問ありがとうございます。そして、サイトをご覧いただきましてありがとうございます。
確かに女性向け、そして女性の作家によって書かれた小説は多いですね。そして、逆に日本語に翻訳された男性作家の作品は比較的に少ないと思います。
以前にこのサイトで紹介したカズオ・イシグロ等の作品はノーベル賞を受賞した事という事や、日系イギリス人という事で日本語訳はあります。しかし、彼以外の日本語訳のある男性作家に書かれた小説は比較的少ないと思います。
私自身も本を読むことが凄く好きなので、以前は月必ず数冊の本を読んでいたのですが、残念なことに最近はとても忙しくて中々小説を読む時間がとれていません。
そんな事から、今回の情報はインターネットで色々と調べまわりました^^。これから以下に紹介する小説は英語を勉強するうえでもお勧めの作品だと思います。
Ian McEwan(イアン・マキューアン)
まず最初に紹介するのは「イアン・マキューアン」という小説家の作品を紹介したいと思います。彼は今までに数多くの有名な小説を書いていますが、その多くの作品は日本語にも翻訳されています。
彼の作品は全体的に「ポップ小説」というよりも「文学」に近いと思います。しかし、一般的な古い文学作品よりも読みやすいテイストだと思いますので、興味がある方は是非読んでみて下さい。
そして、彼の作品は映画化されていますので、日本語訳だけではなく、英語の勉強のために映画も同時にみてみるともっといいかもしません。
イアン・マキューアンのお勧め小説作品:
- 愛の続き(Enduring Love) (1997)
- 贖罪(Atonement) (2001)
- (初夜)On Chesil Beach (2007)
Ian Rankin(イアン・ランキン)
同じくこちらも「イアン」という名前の別の作家を紹介します(笑)。このイアン・ランキンという作家は、イギリスでとても人気の「推理小説の作家」です。彼は「リーバス警部」というシリーズを書きました。
私も彼の「リーバス警部」の小説をいくつか読んだことはあります。舞台はスコットランドのエジンバラです。エンタテインメント性のある小説です!
少し暗めの犯罪小説が好きであればこの作家の作品がお勧めです。彼の作品はいくつか日本語に翻訳されていますので両方の言語で楽しむ事ができます。
イアン・ランキンのお勧め小説作品:
・影と陰 (Hide and Seek) 1991年
・黒と青 (Black and Blue) 1997年
・滝 (The Falls) 2001年
Nick Hornby(ニック・ホーンビィ)
次に紹介する作家、ニック・ホーンビィは映画化された小説作品でとても有名な人です。このサイトでも紹介した映画で、皆さんもご存じかもしれませんが「アバウト・ア・ボーイ」や「ハイ・フィデリティ」、「15年後のラブソング」といった映画はすべてニック・ホーンビィの小説に基づいている作られた映画になります。
彼はサッカーファン(アーセナルファン)なので、サッカーについてよく書く作家です。「ぼくのプレミアライフ」はサッカーファンとしての生活についての作品です。彼のライティングは比較的読みやすいので英語学習者にもお勧めできます!
ニック・ホーンビィのお勧め小説作品:
- ぼくのプレミアライフ (Fever Pitch) (1992)
- アバウト・ア・ボーイ (About a Boy) (1998)
- ア・ロング・ウェイ・ダウン (A Long Way Down) (2005)
Alexander McCall Smith(アレグザンダー・マコール・スミス)
次に紹介する「アレグザンダー・マコール・スミス」という人はスコットランド出身の小説家です。しかし、彼はジンバブエで生まれそこで育ちました。作家になる前に彼はエジンバラ大学で医事法を教えていました。
彼は色々な小説を書きましたが、最も有名な作品は「No.1レディーズ探偵社」というシリーズが有名です。彼はアフリカで生まれたため、アフリカ人のキャラクターがよく小説に登場します。
アレグザンダー・マコール・スミスのお勧め小説作品:
- 日曜哲学クラブ (The Sunday Philosophy Club) (2004)
- 友達、恋人、チョコレート (Friends, Lovers, Chocolate) (2005)
- No.1レディーズ探偵社 (The No.1 Ladies’ Detective Agency) (1999)
Iain Banks(イアン・バンクス)
イアン・バンクスはスコットランド人の作家です。彼は二つのジャンルの小説を書いています。まずメインストリームの小説は「Iain Banks」という名前で書いています。もう一つのサイエンスフィクションの小説は「Iain M. Banks」という名前で書いています。
彼の小説にはスコットランドがよく出てきます。小説の他にもノンフィクションの本も書いています。「Raw Spirit」という本はスコットランド旅行とウィスキーについての本です。イアン・バンクスは残念ながら2013年に亡くなっています。
イアン・バンクスのお勧め小説作品:
- 蜂工場(The Wasp Factory)(1984年)
- エスペデア・ストリート(Espedair Street)(1987年)
- 秘密(Whit)(1995年)
その他にチェックするべきイギリス人男性作家
他にも沢山いると思いますが、やはり日本語訳版を探す事はかなり難しいですね。上記に紹介した作家の作品は必ず日本語版の小説がありますので、興味がある方は是非チェックしてください。
- ダグラス・アダムズ (銀河ヒッチハイク・ガイド)
- ディック・フランシス(矜持、拮抗、審判など)
- ロアルド・ダール(キス・キスなど)
- デイヴィッド・ミッチェル(クラウド・アトラスなど)
※この作家には日本人の奥さんがいて8年間日本に住んでいたそうです!
- ジュリアン・バーンズ(終わりの感覚など)
- ジョン・ル・カレ(スパイはいまも謀略の地になど)
- フレデリック・フォーサイス(アウトサイダーなど)
- コリン・デクスター(悔恨の日など)
- フィリップ・プルマン(ライラの冒険など)
- マイケル・モーパーゴ(戦火の馬など)
それでは、今回はこれで以上になります。残念なことですが、私は最近本を読む時間があまりないので、今の私の情報は少し知識不足かもしれません(笑)。
この記事で紹介した作家の作品は私も読んだ事がありますが、まだまだ私が知らない男性イギリス人小説家はたくさんいると思います。
この後に記事をフェイスブックでシェアしますので、みなさん、他にお勧めののイギリス人作家をご存じでしたら、是非コメントくださいね!