ギリシャ語がルーツの単語!? oceanとseaの違いと英米の使い方の違い、スラングの言い方も紹介
皆さんこんにちは。今回の記事では、「seaとoceanの違い」を紹介しながら、海の関する英米の言い方の違い、スラング等についてもお話してみたいと思います。
皆さんは、当然「海」は英語で何というのかをご存じだと思いますが、英語で海という場合には二つの言い方がありますね。その二つとは「sea」と「ocean」ですね。
しかし、この二つの英単語には微妙なニュアンスと使い方の違いがあります。そして、イギリス英語とアメリカ英語の使い方の違いもあります。そんな事からこの記事で紹介してみようと思いました。
この使い方の違いが分かると、自分の英語がもう少しネイティブっぽくなると思います。それでは、まずは「ocean」の細かい意味についてクローズアップしてみましょう。
oceanの意味と使い方、単語のルーツについて
この「ocean」(発音:オーシャン)という単語は元々はギリシャ語の「okeanos」という単語が由来になっているそうです。
ギリシャ語での意味は「地球上の海全体」という意味で使われていました。しかし、現在の英語で「ocean」はその意味以外にも「海洋」という意味になります。
現在、地球上には5つの「ocean」があると考えられています。その5つの「ocean」は:
- Pacific Ocean (太平洋)
- Atlantic Ocean (大西洋)
- Indian Ocean (インド洋)
- Arctic Ocean (北極海)
- Southern Ocean (南極海)
最近まで、4つの「ocean」しか認められていなかったのですが、2021年に「Southern Ocean(南極海)」が5つ目の「ocean」として認められました。
日常英会話で「ocean」は主にその5つの海洋について話す際に使います。しかし、これについてはイギリス英語とアメリカ英語の使い方の違いがあります。アメリカ人は「海」を「ocean」と呼ぶ傾向があります。
一方、イギリス人は「海」を「sea」と呼ぶ傾向があります。例えば、アメリカ人は「海で泳ぐ」という表現する際に「swim in the ocean」という言い方を使う傾向がありますが、イギリス人は主に「swim in the sea」という言い方を使う傾向があります。
私も多くのイギリス人同様にその文脈では必ず「sea」という言い方を使っています。5つの海洋について話す事以外は「ocean」という言い方は使いません。
つまり、使用頻度を考えると「ocean」という単語はアメリカ英語の方が使うという事になると思います。それでは、実際のネイティブの使い方を例文で確認してみましょう。
oceanの使い方 例文
A: Can you see the ocean from your apartment?
(アパートから海が見える?)
B: Yes, I have a great view of the Pacific Ocean from my bedroom window!
(そうですよ。寝室の窓から太平洋がはっきり見えるよ!)
A: What are you going to do this afternoon?
(今日の午後は何をする予定ですか。)
B: I’m going to go and swim in the ocean.
(海で泳ぐ予定ですよ。)
A: How was your swim?
(泳いできてどうだった?)
B: Good, but cold! The ocean is so cold at this time of the year!
(楽しかったけど寒かった! この季節の海はとても冷たいですよ!)
A: Where do you want to live in the future?
(将来にどこに住みたいですか。)
B: Anywhere is fine, but I really want to live by the ocean.
(どこでもいいけど、海の近くに住みたいです。)
seaの意味と使い方、イギリス英語とアメリカ英語での使い方の違い
次に「sea」(発音:セィー)の正式な意味は「海辺、海岸」という意味になります。つまり、地理的に「大陸の近くの海」という意味です。
一般的に「sea」は大陸で囲まれている海です。例えば、「日本海」は英語で「Sea of Japan」という言い方になります。「北海」(イギリスとヨーロッパ大陸にある海)は英語で「the North Sea」と言います。簡単にいうと、「sea」は「ocean」の一部です。
しかし、先程のお話した通り、日常会話でイギリス人はアメリカ人よりも「sea」という言い方を使っています。「海」について話す際にイギリス人は一般的に「sea」という言い方を使います。
アメリカ人は一般的に「ocean」を使います。それでは、seaの使い方を例文で確認してみましょう!
seaの使い方 例文
A: Do you like swimming in the sea?
(海で泳ぐことは好きですか。)
B: No, it’s too cold for me!
(いいえ!私には冷たすぎ!)
A: How was your holiday to France? What did you do there?
(フランスの旅行はどうでしたか。向こうで何をしましたか。)
B: It was great! The hotel was by the sea so we went swimming every day.
(とても良かったです! ホテルは海の近くにあったので毎日海で泳いでいました。)
A: Do you like living by the sea?
(海の近くに住む事は好きですか。)
B: It’s nice in summer but in winter it is very cold and windy.
(夏は好きですけど、冬は風が強くて寒いですよ。)
A: Do you like to take holidays by the sea or in the countryside?
(あなたは海に旅行する事が好きですか。それとも田舎に旅行する事が好きですか。)
B: I don’t like either! I like to visit cities. I’m not the outdoor type.
(両方嫌いです!私は都会に行く事が好きです。私はアウトドア派じゃないからね。)
他の「海」に関するボキャブラリー、スラングの言い方
「ocean」と「sea」以外にも「海」に関するボキャブラリーはたくさんあります。例えば、「イギリス海峡」は「the English Channel」という言い方になります。「channel」は「狭い海」というニュアンスを与えます。イギリスとフランスをつなぐトンネルは英語で「the Channel Tunnel」と言います。
アメリカとイギリスの間には太平洋があります。正式な名称は「the Atlantic Ocean」になりますが、英米のスラングでは、「the pond」(池)という言い方になります。例えば、「across the pond」という表現は「向こう」や、「アメリカ・イギリス」という意味になります。
the pondの使い方 例文:
A: How do you say “eggplant” across the pond?
(向こうでは「茄子」って何というの?)
B: In the UK, we say “aubergine”.
(イギリスではaubergineといいますよ。)
まとめ: oceanとseaの違い
まとめると、元々の「ocean」は「地球上の海全体」という意味ですが、「海洋」という正式な意味もあります。そして、アメリカ英語の日常会話では、「ocean」は単純に「海」という意味になります。
「sea」は「海辺、海岸」という地理的な意味合いがあります。そして、「日本海」、「北海」などの海は「sea」と言います。そういった「海」は大陸の近くにある海や大陸と島の間の海というニュアンスを与えます。
そして、イギリス英語の日常会話では「海」は「sea」と言う事が一般的です。それではこれで以上になりますが、イギリス英語以外にも、今回のような英語についての質問がある方は是非ご連絡くださいね!