ビジネス英語のdifficultは日本語の難しいと同じ意味・ニュアンスになる?

ビジネス英語で使う「difficult」は日本語の「難しい」と同じ意味・ニュアンスになるのか?
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ビジネス英語で使う difficultの意味と使い方は? アメリカ英語とイギリス英語のビジネス英語の違い

Mair
皆さんこんにちは。今回の記事では、読者の方から頂いたビジネス英語に関する質問として「英語の”difficult”と日本語の”難しい”のニュアンスの違い」というテーマについてお話していきたいと思います。

それでは、実際に読者の方から頂いた質問はこちらになります!

読者の方の質問:

Hello, I hope you are doing well.

I found some kind of reminder, in a reference book for English study, there is a subtle difference between “むずかしい in Japanese” and “difficult in English”.

This book says while “むずかしい in Japanese” includes the meaning “It is almost impossible to realize even if we make a great effort”,”difficult in English” means that “needing effort or skill to accomplish but we will be able to manage to do that”.

This book, also, says that If you use “difficult”, the counterpart will expect you to accomplish the things in anyway.

Based on this difference of these words, I would like to ask something about what have happened to me recently.

As I mentioned in previous inquiries, my work is implementing accounting software and supporting London office of one of my client.

Recently, London team requested some kind of system improvements, which seemed to be impossible to realize within this fiscal year because our project team has some other higher-priority issues for the moment.

In that case which sentence would be better or appropriate as a reply to London member?

1: Considering our resources and the priority of other items, it seems to be difficult to meet your requirements within this fiscal year.

2: Considering our resources and the priority of other items, we currently think it would not be possible to meet your requirements within this fiscal year.

P.S.

Thank you for your recommendation in previous topic. I am, now, enjoying “Father Brown”.

先ずはご質問ありがとうございました。そして、いつも当サイトを読んで頂きましてありがとうございます。

今回の質問は英語で書かれていますので、日本語で要約してみます。この質問をまとめると、お客や取引先とコミュニケーションを取る際に、日本語で何かが「難しい」と言う場合には「頑張っても無理だ」というニュアンスが含まれています。

つまり、取引先の(日本人)相手もそのニュアンスを理解出来るはずです。しかし、英語で何かが「difficult」と言った場合には「頑張ったらできるかもしれない」というニュアンスが含まれているではないか?という質問内容です。

つまり、ビジネス英語で何かを依頼された際にそれが「無理だ」と言いたい際「difficult」という単語を使う事ができるのか、という質問になりますね。

ビジネス英語においての「difficult」の意味とニュアンス、英米の扱いの違い

ビジネス英語においての「difficult」の意味とニュアンス、英米の扱いの違い

このサイトをご覧の方はご存じかと思いますが、私はかれこれ日本に住んでもう10数年になりますので、すっかり考え方は日本人よりになっています^^。ですから、時々英語のニュアンスを間違える可能性もありますが(笑)、一般的にビジネス英語で「difficult」という単語を使った場合には「難しいけど頑張ったらできるかもしれない」という意味になると思います。

しかし、「英語」といっても英語圏の国によっては結構ニュアンスが違いますので、文脈によっては意味も変わると思います。

一般的に考えて、アメリカ人はビジネスシーンで「ダイレクトではっきりしている」という傾向が見られますので、アメリカ人に「difficult」と言えば「できるかもしれない」という前向きな意味として捉えられる可能性があります。

一方でイギリス人はそういった点で日本人に少し似ていると思いますので、場合によって「difficult」=「無理」と考えるイギリス人もいると思います。しかし、それはあくまでもメールの場合、手紙の場合、そして会話の文脈によっても異なると思います。例えば、下記のような二つの文章を読んでみてください。

「difficult」=「できるかもしれない」という際の例

It will be difficult to finish the project before the end of the year. However, I will consult the team leader to see if it is possible.
(今年中にプロジェクトを終える事が難しいですが、出来る可能性があるかどうかをチームリーダーに相談します。)

「difficult」=「無理」という際の例

It will be too difficult to finish the project before the end of the year. Therefore I recommend you change the deadline to January 31st.
(今年中にプロジェクトを終える事が難しすぎるので、締め切りを1月31日に変更する事をお勧めします。)

やはり以上のように「difficult」という単語は使い方と文脈によってニュアンスは変わりますので、その次に続く文章が重要になってきます。「too difficult」(難しすぎる)という表現を使うと「難しすぎて無理だ」というニュアンスになりますね。

ですから「not possible」とダイレクトに言いたくない場合には、「too difficult. Therefore ~」というパターンを使った方が良いと思います。

しかし、これで全く理解されない場合には、はっきりと「impossible」または「not possible」という表現を使った方が良いです。

ビジネス英語「shit sandwich」とは? 書き方のアドバイス

ビジネス英語「shit sandwich」とは? 書き方のアドバイス

皆さんは「shit sandwich」という表現をご存じでしょうか。これはかなり下品な言い方ですね。直訳すると「糞サンドイッチ」という日本語になります。

しかし、相手にネガティブな事・悪いニュースを伝えるという際には「shit sandwich」というライティングテクニックはお勧めです。つまり、悪い事を二つのポジティブな内容で挟んで書くというライティングの手法です。

例えば、「頼まれた事ができない」と言いたい際に、その「悪いニュース」を二つの良い事の間に挟みます。文章の説明だけだとちょっと分かりにくいと思いますので例文で紹介していきます。

ポジティブな文章の例

Thank you for getting back to me so quickly. Your advice was very useful.
(早々ご返事ありがとうございます。そのアドバイスはとても役に立ちました。)

ネガティブな文章・バッドニュースの例

Regarding your request, I’m afraid that it will be too difficult to finish the project before the end of the year.
(依頼の件ですが、申し訳ありませんが今年中にプロジェクトを終わらせる事が難しいです。)

ポジティブな文章例

However, I have made time in January so I should be able to finish the work before January 31st. Please let me know if that is satisfactory.
(しかし、1月に時間が出来ましたので1月の31日までにその仕事を終わらせるべきです。それでよろしければお伝えください。)

上記の例はビジネス英語の「shit sandwich」の書き方ですね^^ ですから、今回質問を下さった方の方が書くべきベストな文章はこちらになります。

悪いニュース・断りの例

Unfortunately, due to limited resources and prioritisation of other items/projects, it will not be possible (またはtoo difficult) to meet your requirements within this fiscal year.

ポジティブな文章・アドバイスの例

However, we can probably make the improvements to the system in ○○(月など). If that is inconvenient, I recommend (他の人・会社など).

まとめ:「difficult」と「難しい」のニュアンスの違い

一般的に英語で「difficult」を使うと「難しいけどできるかもしれない」というニュアンスを与えてしまいます。しかし、文脈によっては「無理だ」という意味としても使えます。

しかし、考えるポイントとして「英語圏の国の中でも各国の文化の違い」があります。ですから、出来ればはっきりと言った方が良いと思います。つまり、絶対できない場合には「not possible」や「too difficult」、「impossible」などの表現を使った方が良いかもしれません。

しかし、そういった断定的な文章でメッセージを終えてしまうとあまり良い印象を与えませんので、少しポジティブなニュアンスを含ませて文章を作った方が良いと思います。

その為には「shit sandwich」というライティングテクニックが有効です(笑)。これで以上になりますが、如何でしょうか。他にもこんな事が知りたいという方は、是非メッセージくださいね!

ビジネス英語で使う「difficult」は日本語の「難しい」と同じ意味・ニュアンスになるのか?

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