イギリス人とアメリカ人のコーヒーの飲み方の違い「クリーミング・パウダー」と「cream tea」
皆さんこんにちは。今回の記事では、イギリスとアメリカのカルチャーの違いとして「コーヒーの飲み方の違い」と「creamer(クリーミング・パウダー)と、cream teaとは何」というテーマについてお話してみたいと思います。
私はついこの間、SNSをスクロールしている時にとあるイギリスに住むアメリカ人の興味深い動画を発見しました。このアメリカ人女性はアメリカとイギリスのカルチャー・言語の違いについて動画を作っています。
ちなみにその時に私が見つけた動画は「creamer」という物についての動画でした。皆さんは「creamer」ってどんな物なのかご存じでしょうか。
creamerとは何?
実はコーヒーを飲まない私は正直に言うと、この「creamer」という言葉の意味を最近まで全く知りませんでした(笑)。しかし、調べてみると、どうやら「creamer」は「コーヒー等に入れるミルク風の粉」の事のようです。ちなみに、このcreamerはアメリカで人気あるそうです。
日本でもちょっと古風な喫茶店等では時々使われていると思いますが、私はコーヒーを飲まないため、今までは「creamer」の存在をあまり考えた事がなかったです。
一般的に殆どのイギリス人はコーヒーや紅茶を飲む際、ミルクっぽくクリーミーにしたい場合には牛乳を入れるだけです。もしイギリス人が「creamer」を使ったとしても、紅茶には入れないと思います。
コーヒーにcreamerを入れる人はいると思いますが、それでも多くの人は「コーヒーには牛乳を入れる」という飲み方が正しい飲み方だと思っています(笑)。ですから、紅茶にcreamerを入れるイギリス人はいないと思います。
とにかく、イギリス人は「creamer」という単語も使いません。もし使う場合には「Coffee Mate」というブランド名を使うと思います。それか「fake milk」(偽物牛乳)というふざけた言い方を使うと思います。
もし、イギリス人が「creamer」という単語を聞いた際には、おそらく間違えて「cream」の話だと思ってしまう人が多いと思います。そして、イギリス人は絶対に紅茶には「cream」を入れません。
イギリス人は紅茶やコーヒーには「skimmed milk」または「semi-skimmed milk」を入れます。「skimmed milk」は「脱脂粉乳」という意味になり「semi-skimmed」は「クリームの一部が取除かれたミルク」という意味になります。
また「full-fat milk」(乳脂肪の処理をしていない牛乳)を買うイギリス人は割と少ないと思います。それでは、「creamer」という単語の使い方を例文で紹介します。
creamerの使い方 例文
アメリカ人: Do you have creamer for this coffee?
(このコーヒーに入れるクリーミング・パウダーはありますか。)
イギリス人: Sorry, what’s creamer?
(クリーミング・パウダーって何ですか。)
アメリカ人: It’s whitener for putting in hot drinks.
(暖かい飲み物を白くする粉です。)
イギリス人: Oh, you mean Coffee Mate? Sorry, we’ve only got skimmed milk.
(Coffee Mateのことですか。ごめんなさい、脱脂粉乳しかありません。)
アメリカ人: Would you like creamer in your tea?
(紅茶にクリーミング・パウダーを入れますか。)
イギリス人: Um, have you got any semi-skimmed milk?
(えーと、クリームの一部が取除かれたミルクはありますか。)
アメリカ人: We’ve got cream. How about that?
(クリームはありますけど。それはいかがでしょうか。)
アメリカ人: Actually, I think I’ll just have a glass of water.
(やっぱり、お水を飲みます。)
cream teaとは何?
多くのアメリカ人はイギリス人が紅茶にクリームを入れると思っているようです。何故そんな事を思っているのかと言うと「cream tea」という表現を聞いた事があるからなのではないかと思います。
しかし、一般的にイギリス人が言う「cream tea」は「紅茶にクリームを入れたもの」という意味ではありません。イギリス人が言う「cream tea」とは「紅茶とスコーン」という組み合わせです。
イギリス人はスコーンを食べる際、半分に切ったスコーンにたっぷりのクリームとジャムを挟む、またはのせて食べます。そういった食べ方から「cream tea」という表現ができました。
イギリスのカフェに行ってメニューをみると「cream tea」という表現をみかけると思います。それをみると美味しいスコーンと紅茶を期待できます^^。
ところで、イギリスのデボン州でcream teaを注文すると、先にスコーンの上にクリームとジャムが乗せられます。しかし、コーンウォール州ではクリームとジャムをのせる順番が逆になります。
つまり、先にジャムをのせてその上にクリームをのせて食べるスタイルになります。コーンウォール人、デボン人はお互いに自分のやり方が一番正しいと考えているそうです(笑)。それでは、例文でcream teaの使い方を紹介します。
cream teaの使い方の例文
A: I’m tired from walking. Let’s stop at this cafe.
(私は歩きすぎて疲れちゃった。このカフェで休もう。)
B: Good idea. Let’s order a cream tea. I’m hungry and thirsty!
(いいね。スコーンと紅茶を注文しよう。私はお腹空いているし喉も乾いた。)
イギリス人: Have you ever tried a cream tea?
(cream teaを飲んだ事はありますか。)
アメリカ人: No. Do you guys drink tea with cream?
(ないですよ。あなたたちは本当に紅茶にクリームを入れるんですか。)
イギリス人: Of course not! A cream tea is scones with cream and jam, plus a cup of tea.
(もちろん入れませんよ! クリームティーとはスコーンの上にジャムとクリームをのせて紅茶を飲む事です。)
まとめ:creamerとcream teaの違い
まとめると「creamer」という白い粉は主にアメリカ人が使う物です。一応イギリスのスーパーなどで買えますが、多くのイギリス人は飲み物には本物の牛乳を使います。
実はイギリスのカフェに行くと、多くの場合注文時に飲み物と一緒に小さいミルクが来ます。もしイギリス人が「creamer」を使ったとしても、その単語は使いません。
その代わりに”ブランド名”を使います。例えば「Coffee Mate」といった商品名を使います。そして、「cream tea」という紛らわしい単語があります。
これは「スコーンと紅茶」というの事を指します。creamは紅茶に入れるのではなく、スコーンの上にのせたり、スコーンを半分に切ってクリームを挟んで食べる事が一般的です。