シェイクスピア、ルイス・キャロル、アーネスト・ヘミングウェイ、チャールズ・ディケンズが作ったイギリス英語の「新語」: イギリス英語の単語紹介
当サイトでも以前の記事で、ウィリアム・シェイクスピアによって作られたイディオムをいくつか紹介してきました。シェイクスピアは英語をとてもクリエイティブに使って、多くの新しい単語とイディオムを作り出しました。彼が作った新語とイディオムは今現在でも使われています。
実は、作品を通して新しい単語とイディオムを作る作家は多いです。「ガーディアン」というイギリスの新聞にこのような記事が掲載されていました。この記事は最近出版された本のレビューです。そしてこの本の内容は「有名な作家が作った新語」についてまとめた本です。
「Authorisms: Words Wrought by Writers」
この本は英語圏のネイティブ向けの本という事もあり、内容は少し読みにくいかもしれません。そこで今回はこの本に紹介される最も面白い単語と表現を紹介していきたいと思います。
今回私が選んだ単語は現在、イギリス人の会話でもまだ使われているので、当サイトの読者の方たちの英語の勉強に役に立つと思っています^^
有名な作家が作ったイギリス英語の「新語」: 1. butterfingers (不器用な人)
この単語は1836年にチャールズ・ディケンズによって作られました。「butterfingers」は「不器用な人」という意味になります。この単語は「指はバターだらけの為に滑りやすく直ぐ物を落としてしまう」というイメージから作られました。「butterfingered」という形容詞としても使う事も出来ます。
例文:
英語: The Giants’ catcher is butterfingered today.
日本語: 今日の巨人のキャッチャーは不器用ですね。(つまりボールキャッチ出来ず何回も落としている)
有名な作家が作ったイギリス英語の「新語」: 2. chortle (うれしそうに笑う)
この動詞はルイス・キャロル(不思議の国のアリスの作家)によって作られました。この単語は「chuckle」(笑う)と「snort」(鼻を鳴らす)という二つの単語から作られたようです。
例文:
英語: Ben chortled at my joke.
日本語: ベンは私の冗談を聞いてうれしそうに笑った。
有名な作家が作ったイギリス英語の「新語」: 3. cojones (勇気、睾丸)
この単語はアーネスト・ヘミングウェイによってはじめて使われました。この単語は元々スペイン語ですが、ヘミングウェイの影響によって英語でも使われるようになりました。
スペイン語から直訳すると「睾丸」という意味になりますが、ニュアンス的に「勇気」という意味になります(笑)。この単語はイギリス英語よりもアメリカ英語の会話によく出てくる場合があります。元々スペイン語の単語なので発音は「コホネス」になります。
例文:
英語: If you like her, you should ask her out. Show some cojones!
日本語: 彼女の事が好きだったら告白した方がいいよ。勇気を出せよ!
有名な作家が作ったイギリス英語の「新語」: 4. doormat (人にいいようにされる人、玄関の靴ぬぐい)
この単語はチャールズ・ディケンズに作られました。二つの意味があります。最もベーシックな意味は「玄関の靴ぬぐい」という意味ですが、イディオム的な意味もあります。それは「人にいいようにされる人」という意味です。「多くの人に踏まれる」というイメージから作られました。
例文:
英語: Don’t be such a doormat! Show some cojones!
日本語: 弱くて人にいいようにされる人になるなよ!強くなれよ!
有名な作家が作ったイギリス英語の「新語」: 5. eyesore (目障りな物)
この単語はシェイクスピアによって作られました。「じゃじゃ馬ならし」という名作で初めて作られた単語です。この単語は現在でも使われています。
「醜いビル」や「彫刻」など物の話をする際に使う単語です。「eye」(眼)と「sore」(痛い)という二つの単語から作られた新語でした。
例文:
英語: The Eiffel Tower was considered an eyesore when it was first built.
日本語: エッフェル・タワーは初めて建てられた時に醜い建物だと考えられていました。
この記事の続きは次回紹介していきたいと思います!