イギリス英語で「秋」という場合の言い方について、イギリス英語とアメリカ英語の違い紹介
皆さん、こんにちは。今回の記事では「イギリス英語とアメリカ英語のボキャブラリーの違い」について話したいと思います。
今日紹介する単語は「autumn」と「fall」になります。読者の皆さんもご存知かと思いますが、イギリス英語とアメリカ英語の間には多くのボキャブラリーの違いがあります。
その中でも「Autumn」と「fall」(日本語:秋)は良い例です。しかし、そんな基本的なボキャブラリーにどうしてこのような違いがあるのでしょうか?
こういった違いが生まれるようになった歴史的な背景も含めて、イギリス英語とアメリカ英語のボキャブラリーの違いについて触れていきたいと思います^^

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イギリス英語とアメリカ英語の「秋」の言い方が異なる理由とルーツについて
実は、「fall」という単語は現在アメリカ英語として知られていますが、元々はイギリス英語でした。そして「Autumn」の方が新しい言い方です。
大昔(1600年代の前)の話になりますが、当時の大部分のイギリス人は都会ではなく、田舎に住んでいました。あの当時、秋という季節は「harvest」と言っていました。
「Harvest」は日本語で「収穫」という意味になります。しかし、1600年になる頃、イギリス人は都会へ引越す傾向が増えてきました。都会に住めば、「収穫」の事を考える必要がないので、「秋」の名前は少しずつ変わっていきました(秋を連想するイメージが変わっていった)。
秋には、木の葉っぱが落ちるので、「fall of the leaf」という言い方がされるようになりました。そして、この表現は「fall」だけに省略されました。
当時、イギリス人がアメリカに移住して、「fall」という単語を持っていきました。この単語はのちに「アメリカ英語」になりました。
「Autumn」という単語はラテン語のルーツがあり、14世紀から使われています。チョーサーというイギリス人の作家は「autumn」を使っていましたし、シェイクスピアも使っています。
しかし、18世紀まで殆どのイギリス人は「fall」という単語を使っていました。何故そうなのか本当の理由は不明ですが、「autumn」という単語は少しずつ一般的になり、18世紀から「fall」は使われなくなっていきます。
現在、イギリス英語、オーストラリア英語、ニュージーランド英語、アイルランド英語では「autumn」が最も使われています。
アメリカ英語では、「fall」が最も使われています。カナダ英語は、両方が使われていますが、「fall」の方が多いです。
実は、アメリカ人の作家は「autumn」という単語をよく使います。アメリカの小説や新聞を読むと、「fall」と「autumn」、両方の単語を目にします。また、「秋っぽい」という単語は「autumnal」になります。
イギリス人は勿論「fall」という単語の意味が分かりますが、殆どの人は「autumn」を使いますね。それでは、例文を通して「autumn」と「fall」の使い方を覚えましょう^^
例文:
I’m staying in the UK until autumn this year.
(私は今年の秋までイギリスに滞在しています。)
Autumn is my favourite season. (イギリス英語)
(秋は私の最も好きな季節です。)
Fall is my favorite season. (アメリカ英語)
(秋は私の最も好きな季節です。)
This weather is very autumnal.
(この天気はとても秋っぽいですね。)
I went to Kyoto to see the autumn leaves. (イギリス英語)
(私は京都に紅葉を見に行きました。)
I went to Kyoto to see the fall leaves. (アメリカ英語)
(私は京都に紅葉を見に行きました。)
※「紅葉」は「autumn/fall leaves」や「autumn/fall colours/colors」という言い方になります。
ところで、皆さんは「サマータイム(夏時間)」はご存知ですか?
イギリスでは、3月の最後と10月の最後に時計の時間を変える必要があります。しかし、多くの人達はどういう風に時間を変えるか忘れている人が多いです。
例えば、よくあるのが「1時間をプラスにするのか?とか、一時間マイナスにするのか?」等、こういった事を忘れます。また、時間の変更の仕方を覚える為に、役に立つフレーズがあります。
これは、「spring forward, fall back」というフレーズです。これはちょっとした言葉遊びですなので、二つの意味があります。
1. 「前に跳ねる、後ろに下がる」
2. 「春は進ませる、秋は戻す」
このフレーズを暗記すれば、「春に時計を一時間に進ませて、秋には時計を一時間を戻す」という事を覚える事が出来ますね。^^
参考:「英国夏時間」
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