Mc、Macから始まる苗字の由来とスコットランド英語の特徴

Mc、Macから始まる苗字の由来とスコットランド英語の特徴
目次

英語圏の名前でよく見る mac、mcという苗字の意味とルーツ

今回の記事では久しぶりに読者の方から頂いた質問に答えたいと思います。テーマは英語の名前『mac、mcという苗字、スコットランド英語の発音の特徴』についてです。

この記事のポイント

Mac、Mcから始まる苗字はスコットランドやアイルランドの苗字でゲール語が由来です。
意味としては「~の息子」です。

それでは、実際に頂いた質問はこちらになります。

いつも楽しく拝見しています。このサイトの記事だったか、他の記事か記憶は定かではありませんが、スコットランドは姓の頭に「Mc」「Mac」がつくことが多いと読みました。確か、ポール・マッカートニーもスコットランド系ですよね。

以前、ふとしたときにピンときて、リヴァプールで活躍している「マク」アリスターという選手も、アルゼンチン代表ですが、ルーツはスコットランド系なんだとか。

また、スコットランドはセルティックで活躍している前田選手を褒めたえるOB選手、という記事を見ましたが、この選手も「マカ」ヴェニーですね。本当にMcがつく人が多いんだと思いました。

また、この選手のインタビューを観ましたが、また普段聞いているイングランド?系のものと比べ、だいぶ独特に感じました。

https://www.youtube.com/watch?v=WopvUWni7-g

スコットランドは発音にどんな特徴があるのでしょうか。暖かい季節となりましたが、ご自愛ください。

ご質問ありがとうございます。そして、いつも当サイトをご覧頂きましてありがろうございます。

Mac/Mc○○という苗字は確かにイギリスでよく見られます。実際に私の苗字もMcLarenです。この苗字はスコットランド人のおじいさん側からのものです。それではMc○○の苗字と、この苗字の意味と由来を紹介してみたいと思います。そして、スコットランド英語の発音の特徴にも少し触れてみたいと思います。

Mc/Macという苗字の意味と由来

Mac/Mcから始まる苗字はスコットランドとアイルランド由来の苗字です。Macという接頭語(プレフィックス)はゲール語で「~の息子」という意味になります。大昔、スコットランド人の苗字は「父壮」でした。つまり、生まれた子供の苗字は「Mac+父の名前」でできていました。

例えば、ハンバーガーショップでお馴染みの『McDonald(マクドナルド)』という苗字は「ドナルドの息子」という由来があります。現在のスコットランドでは、日本と同じように子供の苗字は父親の苗字になります。父称を利用する国は現在少ないですが、アイスランドという国はまだ使っています。

アイスランドで生まれた子供の苗字は父親な名前から来ています。男の子の苗字は「父親の名前+son」になり、女の子の苗字は「父親の名前+dottir」になります「dottir」は「~の娘」という意味になります。

現在のスコットランドで、8人に1人は「Mac/Mc」から始まる苗字があります。最もよく出てくるMac/Mc苗字はこちらです。

1. MacDonald/McDonald
2. MacKenzie
3. Mackay
4. MacLeod
5. McLean

スコットランドの最もよく使われている苗字のリスト

MacとMcは同じ意味ですが、Mcは省略されているだけです。両方ともスコットランドとアイルランドで使われていますが、Mcの方がアイルランドに多く、Macの方がスコットランドの苗字に多い傾向があります。

Alexis Mac Allisterというサッカー選手は現在イングランドプレミアリーグのリバプールで活躍していますが、彼は元々アルゼンチン人ですね。しかし、彼には元々スコットランド由来の遺伝子があります。彼の祖先は19世紀の後半にスコットランドからアイルランドに移住して、その後南米に移住したそうです。

多くのアルゼンチン人はスペインやイタリア由来で、髪の毛が黒く「地中海の人」といった見た目ですが、Mac Allister選手は赤毛でケルト人っぽい見た目をしています。

実はアルゼンチンの国民的スポーツであるサッカーはスコットランド人が紹介したようです。アルゼンチンのワールドカップ優勝はスコットランドのお陰様もありますね(笑)。

スコットランド英語の発音の特徴

スコットランド英語の発音はイングランド英語の発音と同じように地方によって異なりますし、個人の教育レベルや階級によっても異なります。私は読者の方が送って下さった、Frank McAvennieというスコットランド人の(元)サッカー選手のインタビュー動画を見ましたが、彼は訛りが強い!と感じました(笑)。

彼はグラスゴー出身です。グラスゴーの話し方はとても訛りが強いと有名です。どちらかというとエジンバラ訛りの方がわかりやすいと思います。一般的にスコットランド英語にはこのような特徴があります。

まずは、母音はイングランドのRP発音とだいぶ違います。例えばRPの発音で「o」は「オ」に近いですが、スコットランド英語では「オー」に近いです。RPの発音でdogは「ドッグ」になりますが、スコットランド英語では「ドーグ」になります。

eの発音はRPの「エ」と違い、「イ」に近いです。例えば、「get」は「ギット」に近い音になります。もちろん、カタカナだけでうまく説明する事はできませんが、簡単に説明するとこのくらいの違いがあります。他にもaの発音も少し伸びます。例えば「cat」は「カート」に近い音になります。

そして、最も大きな違いはrの発音です。RP発音では、単語の真ん中と最後に来るrは発音しませんが、スコットランド人は、そのrをはっきりと巻き舌で発音します。

例えば「murder」(=殺人事件)という単語はとても良い例になります。RPの発音では「マーダ」という発音になりますが、スコットランド人がこれを言うと「マールダル」に近いです。とても発音しづらい単語です(笑)

イギリスのテレビでは『Taggart』という刑事ドラマが昔から大人気でした。このドラマの舞台はスコットランドでした。『There’s been a murder』という表現はこの刑事のキャッチフレーズになりました。このフレーズをスコットランド英語訛りで言うとイングランド人はとても喜ぶと思います(笑)。下記の動画をご覧下さい。

“There’s been a murder”

Mc、Macから始まる苗字の由来とスコットランド英語の特徴

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

シェアよろしくお願いします。
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

イギリス英語のバイブル教材

イギリス英語のバイブル ブリティッシュイングリッシュマスター 

 

ブリティッシュイングリッシュマスターは本サイトの運営者である私が完全監修・制作したイギリス英語を習得する為の専門教材です。音声のレコーディングから、本文の例文は私が作っているので、ネイティブのイギリス人としての英語のニュアンスはとても自然な英語です。

ネイティブのイギリス人が日常的に使う自然なフレーズ、アメリカ英語との違いを比較しながら、イギリス英語の文法、発音、スペルについてもアメリカ英語と比較しながら詳しく紹介しています。

本書ではイギリスのカルチャーも紹介していますので、イギリス英語以外にも、イギリスのカルチャーに興味がある方にも是非読んでもらいたい内容です。
RPアクセントの音声も付属しているので、通勤中の電車中や空いた時間を使ってこの音声教材でいつでもイギリス英語の発音が勉強出来ます。

 

目次