イギリス英語のリスニングをする際に同姓を選ぶ方が良い? イギリスの俳優は地方訛りを直すのか?
今回の質問は三つのパートに分かれていますので、それぞれ順を追ってお答えしていきたいと思います。読者の方から頂いた質問は下記にありますので是非ご覧ください。
それでは、実際に頂いた質問内容はこちら:
読者の方の質問:
こんにちは!いつも楽しく拝見させて頂いています! 勉強する際に少々疑問ができメールを送らせて頂きました。
・リスニングの参考にする人は同性の方がいいのでしょうか?
・俳優さんは自身の出身の訛りを演技の上でも出して話しているのでしょうか?それとも皆さんRPに直して話されるのでしょうか?(失礼な表現でしたらすみません)
私は女なのですが、好きな方は全員男性俳優さんで、今気になっているのがPeter Serafinowiczさんという方です(セラフィノウィッチなのかセラフィノウィッツなのか分からず英語表記で失礼します)
彼がAmazonで人気のGood Omensという作品のラジオ版でクロウリーを演じていてリスニングに良いかなと思ったのですが、彼が話す英語が標準なのか、それとも訛りがあるのか、そもそも男性の話す英語をマネしていいのか?と沢山疑問が出てきました。
調べてみると出身はリバプールという事で、リバプール訛りという言葉もありました。ただ、俳優さんとして訛りを出さずに話している可能性もありどちらなのか分からず…。
日本だとその出身でなくとも役柄に合わせて地方の訛りを出して話すことがあり、恐らくそれは他の国でもあることだとは思うのですが確信が持てず…。
もしお時間ありましたら、回答いただけると嬉しいです。これからもサイト参考にさせて頂きます。長文乱筆失礼しました。
先ずはご質問ありがとうございました! そして、いつも当サイトを読んで頂き本当にありがとうございます!
この質問はとても面白いですね! せっかく頂いた質問なので出来るだけ詳しく答えてみたいと思います。まずそれぞれの質問を分けて答えたいと思います。
リスニング練習をする際には同姓・異性のどっちがいい?
私の意見では、英語のリスニングを練習する際には「色々な人の話し方に聞き慣れた方が良い」という考え方にした方がよいと思いますので、同性の音声だけではなく、異性の音声も聞いた方が良いと思います。
そして、色々な年齢の方、地方の方言など様々な話し方を聞いて、それに聞き慣れるようにリスニングの練習を繰り返した方が効果的だと思います。しかし、スピーキングを練習する際には「同性の方の話し方を真似した方が良い」と思っています。
それは何故なら、殆どの言語では「男性と女性の話し方の違いがある」という事が関係しています。例えば、日本語は特に違いがある言語だと思います。日本語では、「男性の話し方」と「女性の話し方」がはっきり分かれていますよね。
言葉遣いも違いますし、フレーズの語尾、トーンなどの違いがあります。日本の国際カップルを見るとすぐに分かると思いますが、日本人女性と結婚している外国人男性は「女性っぽい日本語」を話す傾向があります。
逆に、日本人男性と結婚している外国人女性は少し「男性っぽい日本語」を話す傾向があると思います(笑)。英語には日本語ほどの違いはありませんが、一応「男性っぽい」話し方と「女性っぽい」話し方があります。
例えば、イギリス人の男性は一般的に女性よりも罵り言葉を使いますし、もう少しダイレクトに話すと思います。逆に、女性は一般的にもう少し上品な言葉を使いますし、もう少し曖昧な言葉を使います。
そして、男性の方が意見を強く出張する傾向があると思います。もちろん、これは「平均的な傾向」ですね。かなり下品な言葉遣いをする女性も中にはいますし、上品に話す男性もいます(笑)。
まとめると、実際に英会話をする際には、色々な人の話を聞く必要が出てきますのでリスニングの練習をする際には「色々な人の話し方に聞き慣れる練習をする」という勉強の仕方が大切になると思います。
しかし、スピーキングの練習をする際には「同性の人の話し方を真似する」ようにしましょう。
イギリス人の俳優は地方訛りを隠してRPを話すの?
イギリス人の俳優・女優はイギリスの全国からやって来て芸能界で仕事をしていますので、当然色々な地方訛りを話します。ロンドンはイギリスの首都ですし、最も大きな都市なので当然ロンドン出身の俳優・女優が多いです。
しかし、かなり強い地方訛りのある俳優・女優も中にはいます。例えば、スコットランド出身の俳優はとても多いです。スコットランド出身の俳優は以下の人達です。
以上の俳優達は全員スコットランド出身なので、普通に話す際にはスコットランドの訛りがあります。そして、ヨークシャー、リバプール、ニューカッスル、マンチェスターなどの地方から来ている俳優・女優も何人かいます。
全ての人のリストを作ってしまうと記事がかなり長くなってしまいますので、残念ながら全ては紹介しきれませんが、イギリスの有名な俳優には様々な地方出身者の人がいると思います。
そして、みんな自分の地方訛りを話しています。その昔は、地方訛りを”直す”という事が当たり前でした。しかし現在では、無理やり「RP」のアクセントを話す事は逆におかしいという風潮になっているので、地方の人が無理にRPで話すと不自然な事なので笑われると思います。
しかし、演技をしている際には、その配役によって自分と違うアクセントや訛りを使う仕事もあると思いますので、そういった際には臨機応変にアクセントや訛りに対応しているんだと思います。
実は、イギリスのトップ俳優は色々な地方訛りを真似する事ができます。イギリスの俳優や女優達のそういったモノマネのスキルは「他人に認められるスキル」として経歴書に書く事が出来るようなスキルだと思います。
多くのイギリス人の俳優はアメリカに行って仕事を探す場合があります。アメリカ英語のアクセントを真似できないとあまり成功しませんので、アメリカ英語のアクセントを練習するイギリス人俳優は多いです。
逆に、アメリカ人の俳優はイギリス英語の話し方を真似できると良いと思います。例えば、レネー・ゼルウィガーというアメリカ人女優は特にイギリス英語の真似がとても上手です。
彼女はブリジェット・ジョーンズという映画に出演しましたし、別の映画でビアトリクス・ポター(ピーター・ラビットの作家)の役を演じました。
彼女はまるでイギリス人のような英語が話せるようになりました。私が彼女の元々のテキサス州のアクセントを聞いた時にびっくりしました(笑)。そのくらい彼女はイギリス英語の話し方が上手だと思いました。
ジェイムズ・マカヴォイという俳優はイギリスで「訛りのモノマネが上手」という事で有名です。彼は元々スコットランドのグラスゴー出身なので、本当の話し方は結構強いスコットランド英語の訛りです。
下記の動画はジェイムズ・マカヴォイの本当の話し方です。インタビューしている人も彼の「スコットランド人さ」にびっくりしています(笑)
次の動画は「つぐない」という映画です。ジェイムズ・マカヴォイはこの映画では典型的な「RPアクセント」を話します。
そして、「Glass」という映画で、ジェイムズ・マカヴォイは「多発性格障害」の患者の役を演じています。彼はこの映画でアメリカ英語、イギリス英語、アイルランド英語などの訛り・アクセントを使っています。
ピーター・セラフィノウィッチについて
最後は、イギリス人俳優のピーター・セラフィノウィッチを紹介したいと思います。実は私は彼の事についてあまり詳しくなかったので、この質問に答える為に色々と調べてみました。
彼は読者の方がおっしゃるようにリバプール出身です。彼の名字は、ベラルーシ人のおじいさんの名前が由来なんだそうです。おばあさんはポーランド人だそうです。しかし、ピーター自身は1972年にリバプールで生まれてリバプールで育ちました。
彼の芸能界デビューはラジオでした。彼は色々なコメディー番組に出演しました。1998年にテレビデビューしました。彼はコメディーの役割をする俳優の専門家です。
ピーター・セラフィノウィッチはサイモン・ペッグという俳優・プロジューサーと仲が良いらしく、ペッグの映画にはよく出演します。例えば、Shawn of the Dead、Run Fatboy Run、The World’s Endなどの映画に出演しました。
私はピーターのインタビューをユーチューブで探してみました。その中でもとても面白いインタビューがあったので紹介します。彼は下記の動画で自分のアクセントについて話します。
彼は動画中で色々な人(ザ・ビートルズ!ドナルド・トランプ!)のモノマネをします。これをみると彼はとても才能のある俳優・声優ですね^^。
彼が普通に話すと、あまり強いリバプール訛りは出ません。もしかすると、長い間リバプールに住んでいないため訛りが少し消えたのではないかと思います。
私が知っている限り、彼は現在ロンドンに住んでいると思います。そして、彼の奥さん(女優のSarah Alexander)はロンドン出身なので、彼女と付き合っているうちに彼女の話し方が彼の話し方に影響を与えたのかもしれません。
そのため、彼のインタビューなどをリスニング教材として使っても大丈夫だと思います。彼には特に強いリバプール訛りはないので、真似しても変な訛りになるわけではないと思いますので、安心して良いと思います(笑)。
ピーター・セラフィノウィッチのお勧めの映画・テレビ番組
イギリス英語のリスニングを練習する際のまとめ
まとめると、英語のリスニングを練習する際にはどの地方訛りでも大丈夫ですし、参考にするのは同性ではなくても大丈夫だと思います。しかし、スピーキングを練習する際に同性の話し方を参考にした方が良いと思います。
何故なら、男性と女性の話し方には微妙な違いがありますので、スピーキングやリスニング学習をする際には出来るだけ「同性の方が良い」と思っています。
そして、イギリス人俳優は自分の地方訛りを特に隠そうとしませんが、本当に才能があるイギリス人の俳優・女優は色々な訛り・アクセントを真似できるはずです。
アメリカ英語を上手に真似できるイギリス人俳優・女優達はハリウッドに行くチャンスがありますので、みんなが磨くスキルだと思います。
最後は、ピーター・セラフィノウィッチですね。彼は特に色々なアクセントや訛りの真似が上手なので声優としても有名な人です。
彼が普通に話すと微妙なリバプール訛りはありますが、そんなに強くないので彼のインタビューなどを見ても分かりやすいですし、真似しても大丈夫だと思います^^
以上になります。他にも質問がある方は是非ご連絡くださいね! そして、今現在世界は何かと辛い時期ですが、自粛中のこの機会を活かして是非イギリス英語の勉強を頑張ってくださいね^^