dandelion clock(タンポポの丸い綿毛)に関する質問と語源・言い伝え等
実は「dandelion clock」という表現について以前に当サイトでも取り上げた事があります。今回ご質問下さった方はその記事をご覧になってメッセージを頂きました。
それでは、実際に頂いた質問はこちらになります:
読者の方の質問:
こんばんは。
関東に住んでいる○○と申します。
私は植物観察が好きで、良く野原や道端で季節の植物を見ています。カナダ人の友人には”nature walk”していると言われます。
先日ドイツに旅行に行った時、”pusteblume”というドイツ語の単語を見て、日本に戻ってから英語の意味を調べて”dandelion clock”という表現を知り、いろいろ調べる中でこちらのサイトを見ました。
こどもの遊びで、タンポポの綿毛を全部飛ばすのに必要な息の回数というのは面白いなと思いました。
英日の大辞典には、”clock”という単語にも「タンポポの丸い綿毛」の意味があると載っているのですが、”clock”の1語でもそういう使い方をしますか?
まずはご質問ありがとうございます。そして、当サイトをたまたま見つけて頂きありがとうございます。とても嬉しいです^^
それでは頂いた質問に一つづつお答えしていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。
「タンポポの丸い綿毛」は「clock」という言い方になるのでしょうか?
確かに辞書で調べると「clock = タンポポの丸い綿毛」という情報が書かれていますね。しかし、私や私の周りの人をみても「clock」という言い方より「dandelion clock」という言い方の方が使われていると思います。
その理由としては、文脈なしでいきなり「clock」と言ったら「時計」の話だと思う人が多いからです。しかし、他の文脈を通して「clock」という単語を使えば、当然、会話相手は意味がわかると思いますので、省略の「clock」を使う可能性があります。
例えば、「nature walk」をしている時に「Look at the dandelions! There’s a clock!」と言えば周りの人は当たり前のように理解できると思います。しかし、家に帰ってきていきなり家族に「I saw a lot of clocks today」と言ったら「時計をたくさん見たよ」という意味になってしまう可能性もあります。そのため、シンプルに分かりやすく理解させるためには「dandelion clock」と言った方が良いと思います。
タンポポの匂いを嗅ぐとおねしょをしてしまうという噂について
ドイツ語でタンポポは「pusteblume」という言い方になりますね。調べるまで私もこれを知りませんでした。なのでとても勉強になりました!
また、もっと色々な事を調べていると、フランス語では「le pissenlit」という言い方になるそうです。英語に訳すと「wet the bed」(おねしょする)という意味になります。私はこれを読んでもう一つの豆知識を思い出しました。
イギリス人の子供は、誰かがタンポポの匂いを嗅ぐと「おねしょしちゃうよ!」と必ず言います。そして明らかにフランスでも同じ噂がありますね。
これをもっと詳しく分析すると、タンポポは利尿剤(英語:diuretic)なんだそうです。その知識から「タンポポの匂いを嗅ぐとおねしょしちゃう」という噂が出来上がったんだと思います。ヨーロッパでは、昔からタンポポは生薬で使われているそうです。
dandelionの由来は?
dandelionという英語の由来も面白いと思います。これは元々フランス語の「dent-de-lion」(発音:ドンデリオン)(ライオンの歯)という表現が由来になっているそうです。
これはタンポポの葉っぱのギザギザしている形状のイメージから来ているようです。そして、タンポポの花もまるでライオンの鬣のようにみえることから、ちょうど良い名前だと思います。
それでは今回はこれで以上になります。期待していた通りの回答になりましたか。私も自然や花の名前、英単語の由来などにすごく興味を持っているので、この質問のテーマをリサーチする際とても楽しめました。
他にも過去記事をご覧になって気になる質問がある方、もっとイギリスのカルチャーについて知りたい事がある方、英語学習に関する疑問がある方は是非メッセージ下さいね。お待ちしています!