ジャマイカ英語とロンドンの若者が使うスラングについて
つい先日、当サイトで紹介した記事の中に「インドの言葉から来たイギリス英語のスラング」という記事を書きました。この記事も意外と珍しい内容だった為か比較的多くの方に見てもらう事が出来ました。
参考の記事:(インドの言葉から来たイギリス英語のスラング・俗語の使い方と例文を紹介!)
そこで今回の記事はインドの言葉ではなく、カリブ(特にジャマイカ)から来た単語・スラングについて紹介したいと思います。多くのカリブの島はインドと同じように昔からイギリスの植民地でした。
ジャマイカやバルバドス、バハマ等の国は現在独立していますが、最近までイギリスの植民地でした。
このような歴史的な背景があるためにイギリスにはカリブ系のイギリス人が多いです。現在、約1,000,000人のイギリス人にはカリブのルーツがあります。
カリブ系移民は20世紀の前半からイギリスに住んでいますが、最も人口が増加した時期は戦後の時です。当時のイギリスは第二次大戦の影響で労働者が足りませんでした。
イギリスには新しい労働力が必要だった為にカリブの若者達をイギリス国内で雇用しました。そして、戦後に多くのカリブの人、インド人などの移民がやって来ました。
多くの場合、工場での仕事やバスの運転手などに従事していました。このような事からイギリスのカリブコミュニティーの多くは、ロンドン、バーミングハム、マンチェスター等の大都会に集中しています。
以上の事から、カリブ音楽やカルチャーはイギリスではとても人気があります。例えば、1960年代にイギリスでは、レゲエがブームになりました。
そして、現在のイギリスのヒップホップやダブステップはカリブ音楽に影響されています。音楽が好きな方はご存じの方もいらっしゃると思いますが、UB40というレゲエグループはイギリスのアーティストです。
そしてカリブ移民の影響で、ロンドンの若者は多くのカリブ(特にジャマイカ)スラングを使っています。この記事によると、ロンドンのカリブコミュニティーだけではなく、ミドルクラス(中流階級)の白人の若者もカリブのスラングを使っています。以下にこの記事で紹介されている最近の若者のスラングを紹介します。
参考URL:(The secret world of gang slang)
ロンドンの若者がよく使うカリブ(特にジャマイカ)のスラング紹介
- Allow it (怒らないで)
- Badman (悪い人、サッグ)
- Bang (投げる)
- Bare (とても、沢山)
- Bate (当たり前、明らかに)
- Blud (友達)
- Booky (怪しい)
- Butters (ブサイク)
- Chug (顔がきれい、イケメン)
- Dutty (汚い、気持ち悪い)
- Fam (友達)
- Gallis (プレイボーイ)
- Gased (意味の分からない話)
- Gem (バカ)
- Ghost (いつも欠席する、いない)
- Greezy (悪い)
- Jezzy (汚い女、モラルのゆるい女性)
- Junge (汚い女、モラルのゆるい女性)
- Leng (武器)
- Liccle (ちっちゃい)
- Marga (とてもやせている、細い人)
- Moist (駄目、ダサい、かっこ悪い)
- Murk (アタックする)
- Nang (良い、かっこいい)
- Peak (悪いシチュエーション、やばい状態)
- Peng (可愛い、かっこいい)
- Shank (ナイフで人を刺す)
- Shower (かっこいい、良い)
- Skadoosh (じゃあね!)
- Skeen, seen (賛成、同意)
- Skettel (汚い女、モラルのゆるい女性)
- Slipping (ばれた、悪い事をする際に見られる事)
- Swag (駄目、ダサい)
- Tekkers (テクニック)
- Ting (物、事)
- Wallad (バカ)
- Wavey (酔っ払った、ぶっ飛んでいる)
- Zoot (タバコ)
正直に言うと私は上記のスラングを使った事がありません。そしてイギリスに行ってもこういう単語は観光客や留学生の日常会話に出てこないかもしれません。
しかしイギリスのヒップホップ音楽やブラック(黒人)映画を見たらこういう単語は耳にします。例えば、私はこの間「Attack the Block」というイギリス映画を見ました。
この映画はロンドンの団地が舞台になっています。この団地に住んでいる若者は宇宙人に攻撃されました(笑)。彼らは宇宙人と戦いながら上記のリストで紹介しているスラングを数多く使っています。
女性にはどうですかね・・男性の読者にとっては面白い映画だと思いますので興味がある方は「Attack the Block」をご覧ください!(笑)