wantと共に使える副詞very much、badly、reallyの使い方と例文・ニュアンスを紹介
今回の記事では英語の文法の話として、英語の副詞について話したいと思います。先週、当サイトの読者さんからこのような質問を受けました。
質問:
「wantを使う時の副詞について教えてもらえないでしょうか?」
英文を書く際にネイティブのような自然な文章を書く事はとても難しい事です。自分が書いた文章が文法的に正しくても、その文章はネイティブが書くような文章ではない場合が多いです(私の日本語のライティングでもそういう時が多いと思います!)。
私の意見では、この「英語脳」(=ネイティブのように英文章を書く能力)を作る為には、ライティングの練習(つまり「アウトプット」)よりもネイティブが書いた文章のリーディング(つまり「インプット」)の方が大切な事だと思っています。
ネイティブが書いた文章を沢山読む事によって、自分の頭の中に多くの自然な例文が蓄えられてくるので、英語をライティングする時に、それらのインプットした例文をそのまま使う事が出来ます。勿論、これにはとても多くの時間を要します>_<。
ネイティブが使っているような自然な例文を蓄える為には、「英語の小説、新聞、雑誌等」を読む事がお勧めです。個人的に一番お勧めする勉強方法としては、ネイティブとオンラインチャットする事です。
私は昔、sharedtalk.comというウェブサイトを使い勉強していました。ご存知の方もいると思いますが、このサービス無料で利用出来るサービスです。
世界中の人達と無料で一緒にランゲージエキスチェンジをする事が出来ます。ボイスチャットも出来ますが、私はタイピングだけを使って他の言語学習者と一緒にチャットをしていました。
このようなチャットを使った勉強方法の長所としては、相手から直ぐに返事が来るので、相手のライティングスタイルを直ぐに真似する事が出来ます。
そして、テキストチャットはボイスチャットよりも返答するまでに時間の余裕がありますので、もし分からない単語があった場合に調べる余裕もあります。チャットを使えばこうやって自然な文章を学ぶ事が出来ると思います。
少し話がそれてしまいましたが、質問に答えてみたいと思います。
「Want」(=欲しい・欲しがる・したい等)という動詞と一緒に使う事が出来る副詞は数多くありますが、どの副詞にすればいいのかは、文章をどんなスタイル(カジュアルな書き方なのか形式的なのか)で書こうとしているかにもよります。
参考記事:
- 英語の前置詞「arrive in」,「arrive at」,「arrive on」の使い方と細かいニュアンスの違い
- イギリス英語とアメリカ英語の文法の違いについて:前置詞(on、 at、 to 等)の使い方の紹介
- イギリス英語とアメリカ英語の文法の違い:shallとwillの使い方について
Really
日常会話やプライベートな日記、SNSなどの場合、「really」という副詞は最も使いやすい例です。この副詞は日常会話で非常によく使われていますので間違いありません(笑)。「Really want to~」のニュアンスは「本当に~がしたい」という意味になります。
Reallyの使い方 例文
I really want to go home now.
(私は今、本当に帰りたいよ。)
I really want to watch this film.
(私はこの映画が本当に観たいよ。)
I really don’t like him.
(私は彼の事が本当に好きじゃない。)
そして、「really」は「hope」(望む・思う・願う等)や「wish」(望む・願う等)という動詞と一緒に使っても大丈夫です。
Reallyの使い方 例文2
I really hope I get better soon.
(私は本当に早く良くなりたいな。)※体調や具合が回復するといったニュアンス
I really wish you’d shut up.
(私はあなたに本当に静かになって欲しいと思っているよ。)※うるさい人を注意しているニュアンス
very much
この副詞はreallyよりも少し正式なニュアンスです。日常会話で使ってもオッケーですが、主にライティングで使うような副詞になると思います。「hope」や「wish」と一緒に使ってもオッケーです。
very muchの使い方 例文
I very much want to meet Benedict Cumberbatch.
(私はベネディクト・カンバーバッチと本当に会いたいです。)
I very much want to visit the UK.
(私は本当にイギリスに行ってみたいです。)
I very much want to start my own business.
(私は本当に自分のビジネスが作りたいと思っています。)
「Very much」という副詞を否定文と一緒に使うと、「あまり○○ない」という意味になります。
very muchの使い方 例文2
I don’t like tea very much.
(私はお茶があまり好きじゃない。)
badly
badlyという副詞にはかなり強いニュアンスが含まれています。「want」や「need」と一緒に使うと「とても~」や「ひどく~」という意味になります。「hope」や「wish」等と一緒に使う事は出来ません。
badlyの使い方 例文
(下記の例文は私が作った例文ではない。これらの例文はGoogleで”badly want to”というキーワードを検索した際に出てきた例文です。つまり、これらの例文は実際に英語圏のネイティブが使っている文章です。)
I badly want to punch him.
(私は彼をとても殴りたい。)
I so badly want to go to the UK.
(私は本当にイギリスに行きたい。)
I cheated on my wife but I badly want to win her back.
(私は(誰かと)不倫したけど、妻の愛情を本当に取り戻したいと思っている。)
※「badly」は、否定文と一緒に使った場合「悪く」、「下手に」という意味になります。
badlyの使い方 例文2
I play tennis badly.
(私はテニスが下手です。)
I did badly in my exam.
(私は試験に失敗した。)
そして、この質問を下さった読者の方は「awfully」という副詞についても質問して下さいました^^。「awfully」という副詞は、「とても」「凄く」「酷く」という意味になりますが、「want」と一緒にはあまり使いません。私はGoogleで”awfully want to”というフレーズを調べましたが、検索結果には「39,700件」しか出てきませんでした。
“really want to”というフレーズをGoogleで調べた場合「1,240,000,000件」の検索結果が出てきます。つまり、英語では「awfully want to」というフレーズは滅多に使いません。
実は、「awfully」という副詞は少し「古い」表現になってしまいました。ですから最近の若い人はあまり使わないと思います。
アメリカ英語での微妙な使い方、ニュアンスはまだ調べていないので分かりませんが、イギリス英語では「awfully」は少し「posh」(上流階級)なイメージがあります(笑)。
例文:
It’s awfully cold today.
(今日は凄く寒いです。)
I’m awfully sorry.
(本当にごめんなさい。)
He’s an awfully nice chap.
(彼は本当に優しい人ですね。)
※「chap」はイギリス英語で「男」、「奴」という意味になりますが少し古い言い方です。
読者の皆さん、他の英文法・ボキャブラリー・言葉遣いに関する質問があれば、どんどん質問して下さいね^^!