借りぐらしのアリエッティのイギリス版に関する質問
皆さんこんにちは!お元気ですか。私もいつも通り元気ですが、ついつい仕事で忙しくなってブログに新しい記事を投稿する時間があまり取れませんでした。
最近、嬉しい事に読者の方から多くの質問やメールを頂いています。タイミングによっては返事がおそくなってしまう事もありますが、必ずお返事しますので、仮にすぐに返事が来ない場合でも心配しないでくださいね^^ それでは実際に頂いた質問内容はこちら:
読者の方の質問:
いつも楽しくサイトを拝見しています。英語学習の入門としてジブリ映画の英語版をみようと思っています。
そのほとんどがアメリカ英語だと思うのですが、『借りぐらしのアリエッティ』など、イギリス英語で見れる作品も一部あるので、ジブリ映画の中でイギリス英語で見ることのできるものを、いつもサイトで映画を紹介されているときのように語彙や音声の訛りの有無などの解説も交えて紹介していただけないでしょうか。
まずはご質問ありがとうございました。そして、いつも当サイトを読んで頂きまして本当にありがとうございます。
読者の方から質問を頂くとサイトを運営するモチベーションになりますので気になる事があれば是非質問をしてくださいね^^!
ジブリの「借りぐらしのアリエッティ」について
私個人は大のアニメーションファンとは言えませんが、長い間日本に住んでいますので、当然ジブリのアニメーションを見たことがあります。
私が過去に見たジブリのアニメーションとしては「千と千尋の神隠し」、「となりのトトロ」などの有名な作品です。これらは普段アニメを見ない私にとっても面白い作品だと思いました。
しかし、『借りぐらしのアリエッティ』という作品はジブリのアニメーションの中で少しマイナーな作品!? なのでしょうか。残念ながら私はまだ観ていません。
しかし、この記事を書くために「アリエッティ」についていろいろ調べました。そのきっかけでこの作品のストーリーの由来がわかりました。実はこのアニメはイギリス人の作家が書いた小説に基づいているようです。
『借りぐらしのアリエッティ』はイギリス人のメアリー・ノートンという作家が書いた「The Borrowers」というファンタシー小説に基づいていますね。この小説は1952年に出版されました。
私は「The Borrowers」という小説を読んだ事はありませんが、昔イギリスのテレビでThe Borrowersというテレビドラマが放送されていたのでストーリーについてはある程度分かっています。
「The Borrowers」というテレビシリーズは1992年にBBCで放送されました。子供の私はその当時放課後テレビでそれを観ていました^^
色々調べると、ジブリの宮崎駿監督はイギリスの子供小説にかなり影響されているようです。ある記事では、宮崎監督は自分の好きな50冊の子供小説を紹介しています。
その多くの小説はイギリスの本です。例えば、彼の最も好きな小説は「The Borrowers」だそうです^^興味があれば、彼が紹介したリストはこちら:
私はこのリストを読んでとても懐かしくなりました。何故なら彼が好きな小説は私も過去にたくさん読んだ事があるからです。興味がある方は是非読んでみて下さいね^^
話は戻りますが、The Borrowersという小説はファンタシー小説で、ほとんどのキャラクターは「Borrowers」(借りぐらし)という小さい生き物です。それらの人間の形をした小さい生き物達は普通の人間の家の中で暮らしています。
そして、彼らはその環境で生活していく上で人間のものを借ります。ある日、アリエッティという女の子の「借りぐらし」が人間の男の子と友達になります。その友情は小説のあらすじとなります。
ジブリのアニメバージョンでは、アリエッティはイギリスの家ではなく、日本の家に住んでいます。そして、色々な細かいディテールは日本っぽくなっています。
ジブリの「借りぐらしのアリエッティ」のアメリカ版とイギリス版について
「借りぐらしのアリエッティ」はジブリのアニメーションの中では少しマイナーな方だと思いますが、二つの英語版が作られました。イギリス版は「Arrietty」または「Arrietty the Borrower」といいます。アメリカ版は「The Secret World of Arrietty」というタイトルがついています。それぞれのバージョンは、スクリプトと声優が異なります。
残念ながら、私はイギリス版もアメリカ版も観た事がありませんので、残念な事に自分の印象については書けません。そして、残念ながらインターネットでスクリプトを探してもなかなか見つかりませんでした。
そのため、細かいボキャブラリーの紹介や分析ができません。しかし、そんなリサーチの中でとても面白い記事を見つけました。この記事はウェールズのカーディフ大学の大学生(大学院生?)の論文です。
その論文では、アリエッティのアメリカ版とイギリス版の違いを分析しています。この記事はとても興味深いです!
この記事のライターによれば、「イギリス英語版とアメリカ英語版には面白いカルチャーの違い」があるようです。つまり、ボキャブラリーだけではなく「キャラクターの関係性の違い」が多く出てきます。
例えば、アメリカ版では、ホミリーというキャラクターは「キリスト教っぽく」なるようです。イギリス人はアメリカ人と比較するとそんなに宗教的な国民ではありませんので、日常的にキリスト教についてあまり話しません。ですからイギリス版にはそういったキャラクターの詳細は出てきません。
そして、アメリカ版では、アリエッティというキャラクターは少し生意気で、「アメリカ人のような余計な自信」があります(笑)。しかし、イギリス版のアリエッティは「もう少しおとなしく日本版と似ている」という点があるそうです。
「ポッド」というキャラクターもアメリカ版ではアメリカ人っぽくなったそうです。日本版では、ポッドは真面目なキャラクターですが、アメリカ版ではとてもユーモア溢れるキャラクターになっています。
イギリス版、アメリカ版、日本版の「アリエッティ」はそれぞれ違いますし、それぞれの国の国民性を表現していると思います。さらに詳しい違いが知りたい方は先程紹介した「カーディフ大学の大学生の論文」をご覧ください。結構面白いのでお勧めです!
イギリス版の「借りぐらしのアリエッティ」のキャストについて
イギリス版の「アリエッティ」のキャスト(声優のラインアップ)はかなり有名な人が多いです。
- アリエッティ・・Saoirse Ronan
- ショウ・・Tom Holland
- ポッド・・Mark Strong
- ホミリー・・Olivia Colman
- ハル・・Geraldine McEwan
- サダコ・・Phyllida Law
- スピラー・・Luke Allen-Gale
イギリスの声優たちは、みんな「普通の」イギリス英語を話していますので、きつい地方訛りは出てきません。ですから、イギリス英語のリスニング練習には、イギリス版の「アリエッティ」をお勧めできます。
イギリス版の「Arrietty the Borrower」を観る方法
私は色々な動画サイト・ストリーミングサービスを調べてみましたが、イギリス版を簡単に観る方法はなかなかないと思います。Netflixや、U-NEXT、アマゾンプライムビデオなどのサービスはジブリ作品はあまり取り扱わないようです。
そのため、このジブリアニメーションを観たいという方は、DVDを手に入れるしかないと思います。
まとめ:イギリス英語版の「借りぐらしのアリエッティ」
まとめると、ジブリのアニメーションは一般的にアメリカ英語版がメインですが、「借りぐらしのアリエッティ」に関しては珍しくイギリス英語版があります。
私はスクリプトなどの情報を一生懸命リサーチしてみましたが、残念ながら見つける事が出来ませんでした。ですから、英単語・フレーズなどの細かい分析ができませんでした。
時間がある時に私もこのアニメーションを観たいと思います。皆さんも機会があれば、「Arrietty the Borrower」を是非観てくださいね! 観た後にイギリス英語特融の単語が出てきたら是非教えてくださいね^^