イギリス映画「15年後のラブソング(Juliet, Naked)」のレビューと作品を分析
私は今週末に久しぶりにイギリスの映画を観ました。この映画の英語名は「Juliet, Naked」と言いますが、日本語版は「15年のラブソング」となります。
実はこの映画は元々小説に基づいて作られています。その小説はイギリス作家の「ニック・ホーンビー」によって書かれた作品です。
この映画タイトル「15年後のラブソング」をみると想像できるように、基本的にはラブストーリーですがイギリス映画っぽくコメディー的な部分とブラックユーモアが含まれているので、結構笑えるシーンがあります。そして、女性だけではなく男性も楽しめる内容だと思います。
また、この映画はイギリス英語がメインなので、イギリス英語のリスニングの練習にもなると思います。そのためこの映画のスクリプトや作品中に登場するイギリス英語っぽい台詞も合わせて紹介したいと思います。
15年後のラブソングのあらすじ
アニーとダンカンは交際歴の長いカップルです。彼は結婚はしていませんが、海が見える綺麗で素敵な家に住んでいます。ダンカンは大学の教授でアニーは博物館を管理しています。
二人とも子供は欲しくないと思っています。アニーの人柄は割と普通の人なのですが、ダンカンは少しマニアックな趣味を持っています。その趣味とは「タッカー・クロー」というアメリカ人のロックアーティストのファンサイトを管理する事です。
しかし、タッカー・クローというアーティストは1993年以降全く音楽活動をしていません。彼は音楽を作らず完全に業界から消えています。これを知っているアニーはダンカンの趣味はおかしいと思っていますが、今までずっと我慢してきています。
ある日、ミステリアスな郵便物がアニーとダンカンの家に届きます。ダンカンが受取人になっていますが、アニーはそれを間違って開けてしまいます。中身はタッカー・クローのアコースティックCDです。
アニーはCDを聞きます。ダンカンは帰宅後にそのCDを発見します。アニーが勝手に郵便物を開いてCDを聞いたという事に気が付き大喧嘩が起こります。
リベンジとして、アニーはダンカンのファンサイトにそのCDについてネガティブなレビューを書きます。その後、アニーのプライベートメールアドレスにタッカー・クローからメッセージが届きます。
彼はアニーのネガティブなレビューに同意しているようです。アニーとタッカーはメールを交換し続けオンラインで友達になります。アニーは彼とメールを交換している事についてダンカンには言っていません。
ダンカンはアニーが趣味を理解してくれないと感じていて、同僚と浮気をしてしまいます。アニーは彼が浮気をしたというニュースを聞いた後、彼とは別れようと決めます。
その後、タッカー・クローはロンドンにやって来る事になります。そして、ロンドンにいる間にアニーと会う事になります。色々なトラブルがありますが、最終的にアニーの家で泊まる事になります。
ダンカンは「アニーの新しい彼氏」を発見し怒り出します。そして、何とその浮気相手は「タッカー・クロー」という事が分かりもっとダンカンは怒り出します・・・。
さてこの後、彼らの将来はどのようになっていくのでしょうか。アニーはタッカー・クローを選ぶのかダンカンを選ぶのか。それとも一人を選ぶのか。どのような選択をするのでしょうか。タッカー・クローはどうして15年間もの間、音楽業界から消えていたのでしょうか。
これ以上ストーリーについて話しすぎるとエンディングが分かってしまいますので、これで説明はやめておきます^^。ストーリーの続きに興味がある方は是非この映画を観てくださいね。
15年後のラブソングに登場する俳優・女優
アニーの役を演じる女優はオーストラリア人のローズ・バーンです。彼女はこの映画ではイギリス英語の発音を使っています。イギリス人の私の立場からみると、彼女のイギリス英語アクセントには時々ミスや変な発音に気が付きますが、これらの細かいポイントについてはイギリス人ではない人は気が付かないくらい小さいな点だと思います。つまり、彼女のイギリス英語はかなり上手だと思います。
ダンカンの役を演じる俳優はクリス・オダウドです。彼はかなり有名なアイルランド人の俳優・コメディアンです。彼は自分のアイルランド英語のアクセントをそのまま使っています。
私には彼の英語は分かりやすいですが、アイルランド訛りに慣れていない人にとっては少し聞き取りづらいかもしれません。何回か聞いていれば聞き取れるようになる問題ないレベルだと思います。
タッカー・クローの役を演じる俳優は有名なハリウッドスターのイーサン・ホークです。彼はアメリカ英語のアクセントでそのまま話しています。
15年後のラブソングで使われるイギリス英語
この映画のスクリプトには数多くのイギリス英語のスラングや口語、特有のボキャブラリーや表現が使われています。例えば、例をあげると以下のような単語・表現です。
- bloke:男性
- fit:セクシー
- bloody:くそ○○
- wanker:バカ(かなり強い言い方!)
- quid:ポンド
- snog:ディープキス
- kick the bucket:死ぬ
- fancy:好き
上記の単語は以前当サイトで全て紹介した事がありますので、使い方等は是非、過去の記事を読んでみてくださいね^^
この映画のスクリプトをインターネットで探した際に丁度良さそうなものが出てきましたので、こちらもリスニング学習の際に参考にしてください。
この映画に出てくるイギリス英語は比較的分かりやすいと思います。日常的なテーマしか出てこないので、専門用語や難しい単語が分からなくてもほとんど聞き取れると思います。
15年後のラブソングを観る方法
私はこの映画をネットフリックスで観ました。日本語字幕がついていますので、もし英語を聞き取れなくても理解できるので安心です。ネットフリックスに入っていない方でも、U-NEXTやHuluなどの映画ストリーミングサービスで観る事ができます。
また、日本語版のDVDもありますのでこちらもお勧めです。
冒頭でも少し触れましたが、この映画のストーリーは小説に基づいています。ですから、英語のリーディングを練習するために小説もお勧めしたいと思います。
まとめ: イギリス映画 15年後のラブソングイギリス映画
この映画はとても見やすいラブストーリーです。しかし、ただのかわいいだけのロマンチック映画だけではなく、イギリス風のユーモアがたくさん出てきます。
そして、イギリス英語のリスニング力を鍛える際にもお勧め出来ます。それ以外にも、イギリス英語特有のボキャブラリーがいくつも出てきますので、それらの知識の復習にもなります。
そのため、男女ともに楽しめる作品内容だと思います。まだ、ご覧になっていない方は是非楽しんで観てくださいね。