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何故イギリス人(外国人)は風邪を防ぐ為にマスクをしないのでしょうか?

何故イギリス人(外国人)は風邪を防ぐ為にマスクをしないのでしょうか?
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イギリス人を含め多くの外国人はどうして風邪やインフルエンザを防ぐ為にマスクをしないのか?


※2019年~2021年現在まで「新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)」によってこの頃に書いた以前の意見とは全く違う状況に変化しています。あくまで2019年以前の意見として参考になさって下さい


寒い季節がやってきて、空気も乾燥し風邪やインフルエンザも流行ってきていますね。皆さんも体調に気をつけましょう。

今回の記事では、そんな冬の季節の乾燥した時期に関する読者の方からの質問に答えてみたいと思います。今回のテーマは「風邪の際につけるマスク」に関する質問です^^


それでは、頂いた質問はこちらです!



読者の方の質問:


いつも興味深い話題を提供して頂き、毎回楽しく拝読しています。

さて、今年も12月に入り、TVなどではインフルエンザ流行宣言が出されたとの報道をしています。間もなく町中がマスク人間だらけになるでしょう。この現象は日本特有の習慣だと聞いたことがありますが、現在の英国ではどうでしょうか?

私が30年前ロンドンに駐在していたころ、現地イギリス人スタッフはものすごい風邪をひいても休みもせず、マスクもせず、大きな音を立てて鼻をかみ、鼻の頭を真っ赤にして働いていました。

私の記憶では皆さんハンカチで鼻をかんでいたと思います。日本にある「鼻にやさしいソフトな且つ湿気も含んだティッシュペーパー」は今でも売っていないのでしょうか?

一方、マスクをするのは、くしゃみや咳をしたとき他人に迷惑をかけない為にする、所謂「咳(くしゃみ)エチケット」だと日本では教えられています。

でもこの「他人に迷惑をかけない」と云う習慣は世界中共通だと思います。「風邪ひきさん」に限った話ですが、英国の皆さんはマスクをしないで「咳(くしゃみ)エチケット」をどうやって実践しているのでしょうか?

又、現代のイギリス人「風邪ひきさん」は日本人のマスクをどう思っているのかも教えていただければ幸甚です。

古い記憶なので違っていたら御免なさい。





先ずは、ご質問ありがとうございます。そして、いつも当サイトを読んで頂きましてありがとうございます。

それでは、イギリスと日本の「風邪・インフルエンザ対策」の違いをみていきましょう。読者の質問をそれぞれクローズアップしてみて答えてみたいと思います。


何故イギリス人(外国人)は風邪を防ぐ為にマスクをしないのでしょうか?何故イギリス人(外国人)は風邪を防ぐ為にマスクをしないのでしょうか?

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イギリス人は風邪やインフルエンザのシーズンにマスクをつける?


これはとても簡単に答えられる質問ですね^^。 何故なら現在でもマスクをつけるイギリス人は殆どいないと思います。

そして言われてみると、確かに私もイギリスでマスクをつけている人を見た事がないです。

たまにロンドンでマスクを付けている人を目にしますが、100%に近い確率でマスクを付けている人はアジア人・アジア系の人だと思います。(もしかすると日本人の留学生かもしれません)

イギリスでは風邪やインフルエンザになってしまった際にマスクを付ける習慣は全くありません。そして、殆どのドラッグストアではマスクを販売していないと思います。

また、そういった種類のマスクは「手術中の医者しかつけない」というのが一般的な事だと思います。

イギリス人がマスクをしない理由は数多くあると思いますが、イギリス(又は欧米諸国の国々)では「マスクで顔を隠す事は少しタブーな事」と考えられています。

そして、何よりも「自分の顔にマスクを付ける」という事を嫌がる人が圧倒的に多いと思います。そして、イギリス(他の欧米諸国でも)で「マスクを付けて顔を隠す事」は「怪しい人物」と疑われる可能性が高いです。特にお店や銀行などでは注意が必要かもしれません。

日本は平和な国なので、強盗やその他の犯罪などが比較的少ない国だと思いますが、欧米の国々ではそういう問題がよくありますので「マスクで顔を隠すと犯人だ!」と思われる可能性が高いと思います。

そして、職場や学校でマスクを付ける事は禁止される可能性が高いと思います。何故ならコミュニケーションの際にお互いの顔を見せ、会話の際の表情を見せて相手を信用させるという為にマスクの着用を禁止する会社、学校が出てくると思います。

もう一つの理由としては、イギリスのNHS(国民健康保険)のアドバイスによると、インフルエンザの流行を防ぐ為に最も大切な事の一つとして「毎年ワクチン(vaccine)を受けるようにしよう」という事を勧めています。

イギリスでは65歳以上の高齢者、妊婦、病人の保護者、重い病気のある子供や大人は、無料でインフルエンザワクチンを受ける事が出来ます。そして、多くのスーパーやドラッグストアもインフルエンザワクチンをとても安く販売しています。

例えば、イギリスのASDAというスーパーでは「約£5」程でインフルエンザワクチンの注射をしてもらう事が出来ます。(勿論、専門の看護師から注射してもらえます)ASDA以外のスーパーでもこのようなサービスはやっています。

そして、ワクチンの次には、「正しい手洗いでインフルエンザの流行を防ごう」というアドバイスもあります。インフルエンザは、人のくしゃみ、咳で広がりますのでNHSのアドバイスでは定期的に手洗いする事を勧めています。

そして、ティッシューを使った後には、直ぐにゴミ箱に捨てて手を洗う事が大事だというアドバイスも紹介されています。そして、出来るだけ、手で目、鼻、口を触らないようにしましょうというアドバイスをしています。

ちなみに、NHSのウェブサイトには「マスクをつけよう」というアドバイスはありません。

参考:「NHSからのインフルエンザアドバイス


普通の風邪にはワクチンはありませんが、他のアドバイス(手洗いなど)に関しては風邪の場合もインフルエンザと同様です。




イギリス人はハンカチを使いますか? ティッシューは?


現代のイギリス人はハンカチを使いません! 外国人はハンカチを持たない!?という質問は以前の記事でも少し触れた事があったと思います。

実は私の母親は元々看護師でしたので、風邪やインフルエンザの時期にはとても厳しく「ハンカチは使いまわす可能性があるので汚い!」と言っていました。

以上の理由から私は人生の中でハンカチを使った事はありません(日本に来てから時々使うようになりましたが笑)。現代のイギリス人は鼻をかむ際に日本人と同様に柔らかくて鼻に優しいティッシューを使っていますよ(笑)。




イギリス人のくしゃみや、咳のエチケットは?


読者の方が言ったように日本人は風邪やインフルエンザの時に周りの人に迷惑をかけないようにマスクを付ける習慣があります。それではマスクをしないイギリス人はどういったエチケットがあるのでしょうか?

先ずは酷い風邪(咳やくしゃみをともなう風邪)やインフルエンザの時、殆どの人は仕事や学校を休むと思います。イギリスと日本の仕事カルチャーは違うと思います。

日本の会社や学校は基本的に「休みにくい雰囲気がある」のではないと思います。勿論、職業や職場によって違いがあると思いますが、日本では殆どの場合「私は病気ですが、マスクを付けて仕事に行って頑張っているぞ!」という考え方のカルチャーがあるのではないかと思います。

そして、仕事を休むと同僚に迷惑をかけてしまうという考え方があると思います。これは本当に素晴らしい事だと思います。

しかし、一方イギリスでは、風邪を引いた人がくしゃみや咳をばら撒くといった状態で職場に現れたら、同僚は「私達はあなたの風邪にうつりたくないさっさと休みなさい!」と言う場合が圧倒的に多いと思います。

確かに私は日本に来る前に普通の会計事務所で働いていて、酷い風邪を引いた時には必ず休まさせられました。「風邪はみんなに移るから治るまでに家で休め」と言われました。

私が働いていた会社では、だいたい3日間以内に治る風邪である場合には、年休などを取らずに普通に休む事が出来ました。その際に給料は勿論もらいました。

まとめると、イギリスでは、マスクを付けるエチケットはありませんが、風邪を引いたら「仕事や学校を休もう」という違ったエチケットがあります。それは、根本的な意味でインフルエンザや風邪の流行を防ぐ事が出来ると考えられている為です。




マスクは本当に効果的があるのか?


この最後の質問は読者の方は聞きませんでしたが、私は個人的に気になりましたので勝手に情報を調べました(笑)。私は色々な海外の研究記事を読んでマスクを付けた際の効果を調べてみました。

結局、マスクと風邪の予防・感染に関する文献が少なかった事とそれに関係する正式な研究のデータは少なかったのです。しかし、じっくりと時間をかけて調べた結果、マスクには「微妙な効果がある」という結果がわかりました。そして、それは“マスクの正しい使い方”をした場合にのみ効果があるとの事です。


下記のルールを守るとマスクは効果的です:

  • マスクを付ける前に手を洗おう
  • 鼻、口、顎をマスクで隠そう
  • 一回マスクを付けたら出来るだけ触らないように
  • マスクを外したら直ぐに捨てて手をしっかりと洗おう

マスクを触ったり、外したり、リサイクルしたりするとマスクの効果は半分以下になるようです。


マスクに関する研究その1:「Facemasks and Hand Hygiene to Prevent Influenza Transmission in Households: A Cluster Randomized Trial


マスクに関する研究その2:「Facemasks, Hand Hygiene, and Influenza among Young Adults: A Randomized Intervention Trial


上記の研究によると、インフルエンザに感染している人の近くにいる場合(家族、大学の寮など)マスクを上記で紹介したポイントのようにしっかりとつけ、さらにしっかりと手洗いを行う事によって、かなり高い確率で感染を防げるそうです。

しかし、ただマスクを付ける事だけは足りません。最も重要な事は「しっかりと手洗いをする」という事です。これが一番重要なポイントだそうです。


とても面白い情報ですね^^ 以上、今回はイギリス人や欧米諸国の外国人がマスクをしない理由を紹介してみました。他にも質問があれば是非ご連絡くださいね^^ 皆さん、今年の冬は風邪を引かないようにしましょうね!




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