何故イギリスのビールはぬるい?! イギリス人は温いビールが好き?

何故イギリスのビールはぬるいのでしょうか?!イギリスのビールカルチャーを紹介します^^
目次

どうしてイギリス人は温いビールを飲むのでしょうか? イギリスのビールカルチャー紹介

今回の記事では「イギリスのビールカルチャー」について話したいと思います^^

皆さんはビールが好きですか? 私はビールが大好きです。仕事の後に冷たいビールを飲む事は最高の気持ちですね(笑)。

私は日本のビールが好きですが、イギリスのビールも大好きです。日本でビールを飲む際には殆どの場合「アサヒスーパードライ」を選びます。凍っているくらい冷たいスーパードライはとても美味しいと思います^^

しかし、私はイギリスに帰った時には違う種類のビールを選びます。イギリスはビールの国なのでビールの種類がたくさんあります。

フランスやスペイン、イタリアなどの地中海の国もビールを作っていますが、主にワインの国として有名ですね。

イギリスやドイツ、ベルギー、オランダなどの国も一応、ワインを作っています(特にドイツ)が、やはりビールの国として有名です。

イングランドの南部は比較的に暖かい地方なので、ブドウを育てる事が出来ますし、ワインも作っていますが、やはりイギリスは主にビールの国ですね。

イギリスのビールの種類: lager(ラガー)

lager:(イギリス英語の発音:ラーガ)

イギリス人が「lager(ラーガ)」と呼ぶビールは「キリン、アサヒ、ハイネケン、カールスバーグ」等のビールの種類です。

こういうビールは低い温度で作られているので、低い温度で飲むと味が美味しいですね。

イギリス人もラガーを飲みますが、イギリス産のラガーブランドよりも海外のブランドの方が売れているそうです。

最も売れいているラガーのブランドはこちら:

  • Budweiser (アメリカ産)
  • Stella Artois (ベルギー)
  • Heineken (オランダ)
  • Carlsberg (デンマーク)
  • Coors Light (カナダ)
  • Tennent’s (スコットランド)
  • Carling (カナダ)

キリンやアサヒなどの日本のビールもスーパーで販売されています。私の親は時々地元のスーパーでアサヒを買ってきますが、そのビールを飲みながら日本の旅行を思い出すそうです(笑)。

イギリスのビール醸造所は一応ラガーを作っていますが、イギリスのラガーブランドは少し「インディーズっぽい」のでビールオタクくらいしか買いません。

イギリスのビール醸造所はビールよりも「ale/bitter」で有名です。

イギリスのビールの種類: ale/bitter

日本人の観光客がイギリスのパブに行って、メニューをみて適当にビールを注文した際に最もびっくりする事としてはよくこんな事があるようです^^

それは「注文したビールが非常にぬるい!」とビックリする事です。何でイギリス人はこんなにぬるいビールを飲んでいるんだ?と思う人が多いでしょう(笑)。

しかし、実はそれは頼んだビールがわざと「ぬるくされている」という訳ではありません。そのビールは「地下室の温度」(7-13度)に設定された適切な温度なんです。

一般の日本のビールは「キンキンに冷えているからこそ美味しいビール」という考えがあると思いますが、「イギリスのビール(bitterやale)は7-13度で飲む事が最も美味しい」という考えが一般です。

ですから、その「ぬるい」温度で出された理由としては、頼んだビールが「bitter」か「ale」なんですね(笑)。

bitter/ale(両方の名前が使われている)はラガーよりも深くて複雑な味がしますので、ラガーより少し高い温度で飲みます。bitterをラガーと同じように低い温度で飲むと、味がちゃんと出ません。

少しだけ暖かい温度で飲むと、味をもっと深い味を楽しむ事が出来るという常識があります(笑)。

実は「ビールをそれくらい冷やさなきゃならないなら、そのビールは初めからまずい味だろう!」という事を考えているビールオタクがいるそうです(笑)。

イギリスの最も売れているbitter/aleはこちら:

  • Old Speckled Hen (サフォーク州)
  • Fullers London Pride (ロンドン)
  • Greene King (サフォーク州)
  • John Smith’s Extra Smooth (ヨークシャー州)
  • John Smith’s Bitter (ヨークシャー州)
  • Abbot (サフォーク州)
  • Marston Pedigree (スタッフォードシャー州)

私はビールオタクではないのでbitterを飲む時に飲みやすいブランドを選びます。例えば、パブで頼むなら、John Smith’s Extra Smoothや、Tetley’s、Samuel Smith’s、Worthington’sなどの生ビールを選びます。

ビールオタク達はそういうブランドがメインストリーム過ぎて美味しくないと言うと思いますが、これはあくまでも私の意見なので、とても飲みやすいと思っています。

ですから、日本人の観光客がこういったビールを注文してもオッケーだと思いますよ^^

こういうブランドはとても強いクセのある味がしませんし、その上に美味しい泡があります。とても冷たくはないし、ぬるくもないのでイギリスのパブに行ったら是非飲んでみてください^^(ハーフパイントでも!)

もう少しマニアックな味を試してみたいなら、イギリスのパブやスーパーやoff-licence (酒屋)で、少し伝統的なreal aleを買ってみましょう。

例えば・・・

  • St Austell Proper Job
  • Theakston’s Old Peculier
  • Hobgoblin
  • Spitfire
  • Bishop’s Finger

ビールによって味が微妙に違いますが、「real ale」(本物のイギリスビール)を飲んでみたいなら、上記のブランドから始めましょう^^

しかし、変な名前が多いですね! Bishop’s Fingerは「主教の指」という意味になります(笑)。

イギリス・アイルランドのビールの種類: stout

皆さんもギネスというビールをご存じだと思いますが、これは「stout」という種類のビールです。ギネスはアイルランドのブランドですが、イギリスでもとても人気があります。

ギネス以外のスタウトもありますが、パブ、バー、スーパーなどに行くとギネスくらいしか売っていないと思います。

ギネスはbitterと同じようにそんなに低い温度まで冷やさなくて良いです。ギネスのウェブサイトでも確認しましたが適温は「6~7度くらいがちょうど良い」という事が書かれています。

そして、グラスを冷やさない方が良いようです。理想は飲みながらギネスが部屋の温度に合わせて上がっていくと深い味が出てくるそうです。

私はギネスの味が好きですが、ハーフパイント(日本の”グラス”)以上は飲めません。私のアイルランドのおじいちゃんは必ず毎日2-3パイントを飲んでいました。

私のおじいちゃんは、90歳になっても元気に生きていたので、「Guiness is good for you」という昔のキャッチコピーは、確かに合っているのではないか?と思います(笑)。

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イギリスのビールについてのまとめ

結局、bitterやaleと呼ばれているビールとラガーの違いは「赤ワインと白ワインの違い」に似ていると思います。赤ワインは一般的に冷やさないで飲みます。その為、様々な深い味を楽しむ事が出来ます。

一方、白ワインは冷やして飲みますね。さっぱりするような味を楽しみたいからですね。bitterはあまり冷やさない方がいいですが、lagerはさっぱりするような飲み物なので、冷やした方が美味しいと思います。

イギリスのパブで注文する際に使う表現

最後はパブでビールを注文する際に使う表現をちょっとだけ紹介したいと思います。

私は以前に出版したebook・電子書籍で「パブ英語」を紹介してみましたが、最も役に立つフレーズをもう一度紹介したいと思います。

注文する際の例文:

A pint of lager/bitter, please.
(ラガーを一つください) ※パイントとは、日本の中ジョッキみたいなサイズです。

「lager」か「bitter」といったら、バーテンダーは「どのラガー?どのビター?がいいですか?」を聞くと思います。

その際は以下のように答えてみてくださいね。

John Smith’s, please.
(ジョン・スミスをください。)

What do you recommend?
(お勧めはどれですか?)

または、はじめからビールのブランド名で頼む事が一番楽だと思います(笑)。

A half of Boddington’s, please.
(ハーフパイントのボディングトンズをください。) ※「a half/a half pint」は日本のグラスビールと同じくらいのサイズ。

以上、今回はイギリスのビールカルチャーについて書いてみました。

それでは、今度イギリスに行く機会があれば、是非イギリスの「ぬるい」(=ぬるくない!)ビールを飲んでみてくださいね(笑)^^

何故イギリスのビールはぬるいのでしょうか?!イギリスのビールカルチャーを紹介します^^

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