Yuriko Kotani(小谷ゆりこ)がイギリスで人気になった理由
今回の記事はいつもちょっと違う内容を書いてみたいと思います。これから紹介するのは、イギリスで活躍している日本人女性のコメディアン Yuriko Kotani(小谷ゆりこ)さんについてです。
彼女は10年間以上イギリスに住んでいますが、コメディー界にデビューしたのは2014年でした。彼女はイギリス風の「stand up comedy」をやっています。
つまり、彼女は1人で舞台に立ちながら英語で冗談を言ったり、面白い話をしたりしています。これはコメディーの中でも特に難しい種類です。
ですから、彼女がイギリス人のコメディーファンに認めてもらった事は本当に素晴らしい事だと思います。
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Yuriko Kotaniさんはイギリスでもう既に数多くのコメディー賞を受賞しています。イギリス人のコメディーファンは彼女の次のパフォーマンスを見る事を楽しみにしていると思います。
彼女はイギリス人が好きなブラックユーモアや、皮肉めいたユーモアを使って、「イギリスにいる日本人の立場から見える社会」についてジョークを言っています。
では、実際に彼女のパフォーマンスを見てみましょう!
ダイアログ:
Hello everyone!
It’s great to be here.
So, I’m from Japan. Have we got anyone from Japan tonight? Because all the Japanese are still at work.
So, I’ve been living in this country for eleven years. Eleven years now, and I really love living in this country, very much so. But sometimes things frustrate me and let me share with you… The other day I was on the train and a poster caught my eye, and it said, “93.4% of all London Overground trains ran within five minutes of their scheduled time between 28th of June 2015 to 12th of July 2015. Is this…confession? Underneath, it said, “we are improving your journey on London Overground”. Are they apologising? Because I thought that trains are supposed to be running within ZERO minutes of their scheduled time. In Japan, trains are on time, like, proper on time on time. So that morning, I was very tired, so even though I was in the rush hour, I couldn’t stop myself. And I said to the poster, out loud, “I forgive you”.
Because, as I said earlier, I really love living in this country because people are more laid back than some people back home. And there is one word, one beautiful English word I love…and we don’t have this word in Japanese. It is….”ish”. So I decided to bring this “ish” concept back home. So the last time, when I visited my family, I told my mum, “let’s meet up at one-ish”. But because we don’t have this word, I said to her, “let’s meet up in between 1:05 and 1:25”. I saw her eyes…with confusion…and rage.
I believe that this “ish” culture began a long time ago, and it is in people’s blood. That’s why people are called “Brit-ish”.
So, um, I leave you with this: The other day, I was walking down the street and there was one very good-looking, young, white English man said to me, “ni hao!”. Maybe some of you know this meaning. This means “hello” in Chinese. But I thought it was quite nice, because, you know, living in this modern society, no-one really says hello to strangers on the street. So I said, “hello”…in Polish. Get it right, motherfucker!!!
You’ve been absolutely wonderful! Thank you so much!
彼女の台詞を全て翻訳する事は時間的に難しいので、彼女が語った2つのストーリーをクローズアップしてその辺りについてちょっと話したいと思います。
この中で特に面白いと思ったのが、「電車の話」についてです。彼女が話す電車の話が面白い理由として、イギリスの電車は「遅れる事で有名」だからなんですね(笑)。
そして、日本の電車は「時間通りに必ず来る」という事はイギリスでも有名になっています。ですから、その二つの事を比較する事は、イギリス人にとってとても面白いんですね^^。
私達イギリス人はユーモアに関してちょっと変なポイントがって、「自分達の社会システムに欠陥や、ダメなポイント」を人から指摘されたり、それら聞くと少し喜ぶんです(笑)。
そして、「ish」という言葉はとてもイギリス英語っぽいです。翻訳しにくいですが、「~くらい」、「アバウト」という意味になります。
イギリス人はよく遅刻するかも知れない場合であっても平気で「1時くらい待ち合わせしよう」と言います。この場合遅れてくる可能性が高いという意味です。
日本人は友達と待ち合わせする際に「~時くらい」とはあまり言わないと思います。待ち合わせに遅れる事は日本ではとても失礼なマナーになりますが、イギリスでは結構普通です(笑)。(※勿論、ケースバイケースですが。)
2番目の話は、彼女が外を歩いていた時に道端で「ニーハオ」という挨拶で話しかけられたという事が題材になっています。彼女がこのシーンで言いたかった事は、一般のイギリス人は中国人と日本人をあまり区別できないという事なのでしょう。
確かに、それはそうだと思いますが、日本人は「ニーハオ」と言われたらかなり怒るでしょう。ですから、彼女は、そういった行為に対してやり返す為にイギリス人に対してポーランド語で挨拶を言い返します(笑)。
やはり、一般のイギリス人はポーランド人に間違えられたくないですからこれは結構いい反撃になりますね(笑)。最後に、「Get it right, motherfucker!」というとんでもなく失礼な事を言っていますね^^
これは日本語で「間違えないで、この野郎!」というニュアンスの言い方になります。それを聞いて、イギリス人の観客は凄く喜んでいました(笑)。
皆さんはこの彼女のパフォーマンスについてどう思いますか?私は彼女がとても面白いと思います。外国語でコメディーをする事は正直、映画やテレビドラマで俳優、女優をするよりも凄く難しい事だと思います。
その理由としては、国によって、「ユーモア」が全然違うからです。イギリス人のユーモアのセンスと日本人のユーモアのセンスはかなり違うと思います。
ですから、私は彼女がイギリスのコメディー界で成功している事はとても素晴らしい事だと思っています。彼女は明らかにイギリスのカルチャー、イギリス人のユーモアにとても詳しいです。
こういった方は非常にカッコいいし尊敬できますね^^