イギリスではお月見などの月に関する文化的な習慣はあるのか?
この「月」に関するテーマは国よっても文化的な習慣や考え方の違いがあると思いますので、とても良い面白いテーマになると思います^^
それでは、頂いた質問内容はこちら:
読者の方の質問:
こんばんは。今回の質問はお月様に関することです。
今夜はとてもきれいに満月をみることができました。息子が「うさぎがみえるよ」と教えてくれました。その際「うさぎは日本だけと幼稚園の先生が言ってたよ」とのこと。
確かにカニに見える国もあると聞いたことがあります。イギリスでは満月を見ると日本のように何かに例えて表現することがあるのでしょうか。
月の満ち欠けに関する英語表現も知りたいので教えてください。また日本人は昔から中秋の名月、お月見など月を愛でる風習があります。イギリスではそのような風習はありますか?
まずは、ご質問ありがとうございます! 私は読者の方から質問を頂くとサイトを運営するモチベーションにもつながりますので、気になる事や知りたい事があれば是非ご質問をしてくださいね^^
それでは、まずは「お月様」について話してみたいと思います。
イギリス人やヨーロッパの人達には月の模様はどう見えるのか?
日本の(そして中国、韓国などの)文化では「月にはウサギさんが住んでいる」という考え方があるそうです。この神話は月の影、岩の模様から来ているのだと思います。
確かによく見ると、月の表面には「ウサギのような形」に見えるのかもしれません。しかし、ヨーロッパの人は月を見た際にそれが「ウサギの形」だとは思っていません。
特に我々北ヨーロッパの人達は月を見ると「人の顔」を連想する人が多いと思います。その為、英語では「the man in the moon」という表現があります。
ヨーロッパの国によっては「その人がなぜ月にいるのか?」その説明が変わります。しかし、元々は「月に映る人間は犯罪を犯して月に追放された」という神話が元になっています。
イギリス人はこのストーリーをあまり会話にする事はありませんが、このテーマをインターネットで調べるとそういった情報が出てきます。
「The man in the moon」というキャラクターは色々な伝承童謡に出てきます。例えば:
The man in the moonに関する例文:
The man in the moon came tumbling down
(月の人間が落ちてきて)
And asked his way to Norwich;
(ノーリッジへの道を聞いた。)
He went by the south and burnt his mouth With supping cold pease porridge.
(南の道で行って、冷たいグリーンピーススープを食べて口を焼いた。)
これは伝承童謡なのでほとんど歌詞がナンセンスです(笑)。イギリスの伝統によると、月の人間はクラレットワインを飲む事が好きです。そして、「酔っ払い」だと言われています。
イギリスでは「The Man in the Moon」という店名がついているパブは多いです。私が知っている限り、イギリスでは「お月見」のようなイベントはありません。
この「お月見」というイベントはアジアの伝統だと思います。しかし、イギリスには「harvest festival」というお祭りがあります。
これは主にキリスト教の人が祝う祭りですが、日本の「お月見」と同じ時期くらいに行われます。つまり、9月の中旬くらいに行われるお祭りです。
「harvest festival」とは「収穫祭」というイベントです。教会に行く人はその日に教会に色々な食べ物を持っていきます。そういった物はチャリティーに寄付されます。
私はカトリックの学校に通っていましたので、毎年の9月にはそういった収穫祭を祝いました。生徒たちは家から色々な食品を持って行き収穫の時期を祝いました。食品はチャリティー(ホームレスなどの困っている人達)に寄付されました。
以上、今回はイギリスの月に関する伝統、神話などについて紹介してみました! 他の質問があれば、是非ご連絡くださいね!
ところで、私が書いた「日本人が知らないイギリス英語2」という電子書籍は発売されました! 興味がある方は是非ご覧下さいね^^