英特有のスラング blinderとblindingの意味と使い方
今回の記事では「イギリス人の日常会話でよく使われているスラング」を紹介してみたいと思います。一応「スラング」と呼びましたが、この単語は下品な感じではありませんし、誰でも使えるような単語です。
ただ「フォーマルな単語」ではなく「口語」という事もあり、殆どのイギリス英語の教材では紹介されていません。これから紹介する単語は「blinder」と、それに関連する「blinding」という二つの言葉です。
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blinderの意味と使い方
「blinder」は”名詞”です。スポーツの話をする場合「blinder」は「素晴らしい(プレイ)」や「素晴らしいゴール」といった意味になります。他には、「素晴らしい(パフォーマンス・発表)」という意味としても使われています。
つまり、誰かの「優れた出来事・パフォーマンス・プレイを褒める」というような際に使う単語です。「to play a blinder」という表現はスポーツの話によく使われています。
アメリカ英語では「blinder」にもう一つ別の意味があります。それは「馬の目隠しをする革(馬の視野を制限するため道具)」という意味です。イギリス英語では「blinkers」と呼ばれます。
blinderの使い方 例文1
A:Did you see Messi’s goal?
(メッシーのゴールを見た?)
B:Yeah, it was an absolute blinder.
(見たよ。とても素晴らしかったね!)
blinderの使い方 例文2
A:Andy Murray won Wimbledon again! I was so pleased!
(アンディ・マレーはまたウィンブルドンで優勝したね! 私はとても嬉しかった!)
B:Yes, he played a blinder. His opponent was really strong.
(そうだよね!彼のプレーは凄かったですね。 相手はとても強かったのに。)
blindingの意味と使い方
「blinding」は”形容詞”です。「素晴らしい・見事な」という意味になります。これも上記に紹介した「blinder」と同じように「誰かのプレー、パフォーマンス、出来事などを褒める」という際に使う形容詞です。
やはり、これも「スポーツや音楽、演劇」などの話によく出てくる単語です。
blindingの使い方 例文1:
A:Did you enjoy the concert last night?
(昨日のライブは楽しかった?)
B:Yes, the band played a blinding version of a Beatles classic.
(楽しかったよ。そのグループはビートルズの曲の素晴らしいバージョンを演奏した。)
blindingの使い方 例文2
A:Who won the match?
(試合はどっちのチームが勝った?)
B:It finished nil-nil but the United goalkeeper made some blinding saves.
(0対0で終わったけど、ユナイテッドのゴールキーパーは何回もスーパーセーブをしたよ。)
イギリスのテレビドラマ Peaky Blinders
イギリスのテレビドラマに詳しい人は「Peaky Blinders」というドラマをご存知だと思いますが、このドラマは20世紀の前半に活動していた「Peaky Blinders」というバーミングハムの有名なギャングの物語です。
そのギャングの名前には恐ろしい由来があります。「Peaky」はギャングメンバーの「peaked cap」(キャップの種類)から来ています。「Blinder」は「盲人」(blind)という単語から来ています。
ギャングメンバーはキャップの前に武器として剃刀を入れていたそうです。彼らはケンカの際に相手をヘッドバットし、その仕込んだ剃刀が相手の額を切るという目的で剃刀を帽子に仕込んでいたようです。
その切れた額から流れでた血で敵が一時的に「blind」(盲人)になりました。その恐ろしい戦い方から「Peaky Blinders」という名前が出来たそうです。 このドラマにはイケメンのトム・ハーディーとキリアン・マーフィーが出演しますのでお勧めです(笑)。