ビジネス英語でよく使う「concerning」、「pertaining to」、「relating to」の違いとは?
頂いた質問はテーマ的にはビジネス英語の単語に関する質問です。特にこれらの単語はビジネス英語の中でも「eメール」でよく使われるフォーマルな英単語といった感じになります。
それでは、実際に頂いた質問内容はこちら:
読者の方の質問:
当サイトをいつも利用させていただいています。ためになる情報が多く、助かっています。
さて、仕事で海外(特にイギリス)の方とメールのやり取りをすることが多いのですが、「〜に関して」という場合に、pertaining と concerning はどのように使い分ければ良いのでしょうか?
ご回答、お待ちしています。
ご質問ありがとうございました。そして、いつも当サイトを読んで頂きありがとうございます。頂いた質問では、「pertaining」と「concerning」という二つの単語の使い分けについて知りたいという事ですが、実は「relating」という単語も意味として、とても似ています。
その事から、今回はrelatingも合わせて「三つの単語」の意味の違いと使い分けを紹介していきたいと思います。まず最初に各の単語の意味を紹介した後に、実際のネイティブの使い方を例文で紹介していきたいと思います。
pertain、pertainingの意味と使い方とは?
まず最初に「pertain」とは「関する」や、「関連する」という意味になります。発音は「パーテイン」に近いです。そして、法律用語として使うと「付属する」というニュアンスを与えます。
一般的には文章で使うと「pertain to」や「pertaining to」という組み合わせで使います。この単語はとても「フォーマルな」ニュアンスを与えますので、実は日常会話では殆ど使われません。
むしろ、フォーマルなビジネスメールや手紙、契約、書類などでよく使う単語です。例として、弁護士が書く書類や契約書等でよく使われています。それでは、実際の使い方を例文で確認してみましょう。
pertain、pertainingの使い方 例文
I would like to discuss matters pertaining to the incident on 5th June.
(6月5日に起きた事件に関する話をしたいと思います。)
This document contains information pertaining to XYZ Company.
(この書類には、XYZ社に関する情報が入っています。)
Your questions should pertain directly to the lecture topic.
(質問は講義に関するテーマになるべきです。)
concern、concerningの意味と使い方とは?
「concerning」とは、先ほど紹介した「pertaining」と同じように「関する」、「~に関して」という意味になります。この単語も多くの場合フォーマルな手紙やメールで使われています
しかし、ニュアンス的には「pertaining」ほどフォーマルではありません。そして、法律用語としても使われていません。pertainは、多くの場合「to」と一緒に使いますが、「concern、concerning」は前置詞と一緒には使いません。
また、「concern、concerning」は会話でもよく使われます。それでは、実際のネイティブの使い方を例文で確認していきましょう。
concern、concerningの使い方 例文
(電話の会話)
A: Hello. I’d like to speak to Mr. Jones, please.
(こんにちは。ジョーンズさんはいらっしゃいますか。)
B: May I ask what it is concerning?
(どのようなご用件ですか。)(直訳:何に関する話ですか。)
A: It’s concerning our meeting yesterday.
(昨日の会議に関する話なのですが。)
Please contact me if you have any questions concerning this assignment.
(この宿題に関する質問があれば是非ご連絡ください。) ※大学の教授が書くようなメッセージ
I have a question concerning the document you sent me last week.
(先週送ってくれた書類に関する質問があるのですが。)
relate、relating toの意味と使い方とは?
relate、relating to とは上記で紹介した「pertain to」と「concern」と同じように使えます。意味としては同様に「に関する」、「~に関して」、「~に関係する」という意味として使えます。
しかし、「relate、relating to」はもう少し曖昧で広い意味があります。例えば「pertain」という単語には「直接関係している」というニュアンスがありますが、「relate to」の場合は「ちょっとでも関係している」というニュアンスもあります。
この微妙なニュアンスの違いは少し説明しにくいですが、簡単に言ってしまうと、「relate to」の方が少し緩い関係を表す表現といった感じです。
ちなみに「relate to」は会話でもライティングでも使えます。この記事で紹介した三つの単語の中では最もカジュアルでよく使われる単語です。それでは、ネイティブの実際の使い方を例文で確認してみましょう。
relateとrelating toの使い方 例文
A: Can I ask you a question?
(質問してもいいですか。)
B: What’s it relating to?
(何に関する質問ですか。)
A: Yesterday’s homework.
(昨日の宿題に関する質問ですよ。)
A: Mike, I’d like to have a word with you later.
(マイク、後で話したい事があります。)
B: What about?
(何について?)
A: It’s relating to the report you sent me yesterday.
(あなたが昨日送ったレポートに関する話なんだけど。)
I found an interesting article relating to last week’s lecture. I’d like you all to read it.
(先週の講義に関する記事を見つけました。みんなに読んで欲しいと思います。)
まとめ:concerning、pertaining to、relating toの違いと使い分け
まとめると、「concerning」、「pertaining to」、「relating to」は全て「~に関する・関して」という意味になる単語で。全てビジネスメールなどで使うと同じように使う事が出来ます。
しかし、最も大きな違いは「フォーマルさ」という点です。「pertaining to」は最もフォーマルな言い方です。そのため、ビジネスメールや法律書類・契約書等でしか見ません。
そして「concerning」は少しだけフォーマルですが、会話でも出てくる場合があります。「relating to」は最も幅広く使える表現になります。この単語はビジネスシーンでも使えますし、友達同士の会話でも使えます。
また「pertaining」と「relating」は殆どの場合「to」という前置詞と一緒に使います。「concerning」はそのままで使えます。それでは以上になります。簡単にまとめてしまうと、基本的には全て同じ意味ですね。
使い分けの違いは主に「堅苦しさの程度の違い」といった感じです。私がもしビジネスマンで自分の知的な感じをアピールしたいという場合には(笑)、「pertaining to」という書き方を使うと思います(笑)。
他にも英語やイギリスカルチャー、イギリスセレブ、など気になる事があれば、是非ご連絡くださいね^^