イギリス人の若者がよく使うスラング melt、salty、the ickの意味とは?
皆さん。お久しぶりです。私はしばらくイギリスに住んでいませんので「新しいイギリス英語のスラング」等はあまり使いません。しかし、少し前にイギリスに帰った際に色々な新しいスラングと表現に気がつきました。そこで、今回の記事では、私がイギリスに行った時に覚えたモダンなイギリス英語スラング「melt、salty、get pied」の意味と使い方を紹介したいと思います。
日本人の(イギリス英語)学習者は新しいスラングを使う際には一応、ある点に関して気を付けた方が良いと思います。何故なら、スラングは「TPO」がとても重要なので、スラングを間違えってしまうと、会話相手に変な印象を与える可能性があります。
しかし、イギリスのテレビ、映画、音楽などにこういったスラングは、必ず出てきますので、イギリス英語の自然な会話を理解する為には、モダンなイギリス英語のスラングの意味を理解しておいた方が良いと思います。
今日紹介するイギリス英語のスラングは「Love Island」という(非常にくだらない)リアリティー番組の影響で流行しているスラングなんだそうです。
イギリスの「Love Island」という番組は若者にとても人気があります。この番組では、色々な独身の若者がスペインの島に行きます。彼らは最終的にカップルになる事が目標です。簡単に言うと「デーティング番組」ですね(笑)。
とにかく、その番組の影響で色々と新しいスラングが流行っています。今回の記事では、その番組に出たイギリス英語のスラングを紹介したいと思います。それでは、始めましょう!
meltの意味と使い方
「melt」の本当の意味は「溶ける・溶かす」になりますが、イギリス英語のスラングとして使うと「情けない人」という意味になります。
この「melt」というスラングは「名詞」として使います。この単語は悪口ではなく「相手をからかうような際に使う」といった感じなので、少し冗談っぽい表現です。
例えば、男性同士の会話で、自分の彼女や奥さんについてラブラブな話をしているといったシチュエーションで、その話を聞いている人は、相手を「melt」とからかいながら呼びます。
つまり、「お前は情けない奴だね!」といったように使うスラングになります(笑)。本気の喧嘩をする際に使うような単語ではありません。
また「total melt」(完全に情けない人)という組み合わせでよく使われています。
イギリス人の「melt」の使い方 例文:
男1 I love her so much! I want to be with her forever!
(彼女の事が大好きだよ!ずっと一緒にいたい!)
男2 Don’t be such a melt. You only met her last week.
(そんな情けない事を言うんじゃないよ!先週出会ったばかりだろう!)
友1 I really like that guy over there. He’s well fit! He’s looking at me! I think he likes me!
(あそこの男はかっこいいよね。彼は超セクシー!あら、彼は私を見ている!私の事が好きかな?!)
友2 Stop acting like a total melt and go and talk to him!
(そんな情けない行動をしないで彼の処に行って話しかけなさいよ!)
saltyの意味と使い方
この「salty」という単語は元々は「しょっぱい」とい意味になりますが、最近のイギリス英語のスラングでは「怒っている、イライラしている」という意味になります。
私は最近イギリスのインターネットフォーラム(サッカーフォーラムなど)を読む際に、この単語をよく目にします。
ですから、これはかなりメインストリームなスラングになっていると思いますので、イギリス英語を勉強している方は使い方を覚えた方が良いと思います。
イギリス人の「salty」の使い方 例文:
Why are you being so salty with me today?
(あなたはどうして今日そんなにイライラしているの?)
I don’t like Pete – he’s always so salty.
(私ピートの事が好きじゃない。 彼はいつも怒っている。)
If you don’t stop being so salty with her she’ll dump you!
(彼女にそんな怒りっぽい行動をやめないと捨てられちゃうよ。)
What’s wrong with Dave? He was really salty with me earlier.
(デイヴはどうしたの? 彼は前に私にキレた。)
the ickの意味と使い方
「ick」(発音:イック)という単語は元々は擬態語で「気持ち悪い物を見る・触る」といった際に言う音です。
日本語にすると「おえっ!」や「キモッ!」といった感じでしょうか。「the ick」という名詞(スラング表現)は「おえっという気持ち」という意味になります。
これは主に「恋愛の話」をする際に使うような表現です。つまり、「生理的に無理な人」に対して使うような表現です(笑)。便利な表現ですね(笑)。
また、この表現は主に異性とデートした後に急に”やっぱり無理”という気持ちが出てきた際に使うような表現になります(笑)。
会話で使うと「get the ick」や「give 人 the ick」などのパターンが多いです。それでは、実際の使い方を例文で確認してみましょう。
イギリス人の「the ick」の使い方 例文:
女性1 How are things going with Mike?
(マイクとのお付き合いはどうですか?)
女性2 We went on a few dates and got on well but when he went to kiss me I suddenly got the ick. I don’t think this is going to work out.
(何回もデートに行ってうまくいっていると思ったけど、彼がキスしようとしたときに急に「やっぱり無理だ!」という事を感じた。やっぱり、彼との事は上手く行かないと思う。)
男性1 You and Clare seem to be getting on well!
(お前とクレアちゃんは仲良しだね!)
男性2 Yeah, I thought she liked me but I went to kiss her and she suddenly went all cold.
(そうかな。俺の事が好きかなと思ったけど、彼女をキスしようとした時に急に冷たくなった。)
男性1 Sorry mate, she’s got the ick. I think you two should just stay friends.
(ああ、残念だ。彼女はお前の事を急に恋人として見なくなっちゃった。友達なままにした方がいいよ。)
新しいイギリス英語のスラング:まとめ
まとめると、最近のイギリス英語のスラングは必ずテレビドラマ、ラジオ、映画などに出てくるので、イギリス英語学習者の方は意味を覚えておく事をお勧めします。今回の記事では下記の三つのスラングを紹介しました:
- melt = 情けない人(からかい)
- salty = 起こっている、機嫌が悪い、イライラしている
- the ick = おえっという気持ち
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