ウェールズ英語特有のスラング・口語
皆さんこんにちは。今回の記事では「ウェールズでよく使わるスラング tidy、lush、chopsing、mitchingの意味と使い方」についてお話していきたいと思います。
ご質問ありがとうございます。このサイトの読者の中には、ウェールズに行った事がある方はいると思いますし、逆に全くウェールズについて知らないという方もいると思いますので、まずは最初にウェールズという国について簡単に紹介したいと思います。
ウェールズはイギリス(UK)の中にある一つの国です。人口は約300万人しかいない小さい国ですが、自然が豊かで、ユニークなカルチャーを持ち、綺麗な観光スポットが沢山ある国です。イングランドに行く機会がある方は、是非立ち寄ってみてください。
そして、ウェールズはバイリンガルな国なので、イングランドとはかなり違う雰囲気です。ウェールズ人の約28%の人がウェールズ語を話す事ができるそうです。つまり、ウェールズに行った際には、ウェールズ語と英語を両方耳にする事になると思います。
道路の標識もバイリンガルで表記されているので、ちょっと違う国にきたような感覚を覚えるかもしれません。バイリンガルな国なので、ウェールズの英語はウェールズ語の影響が強いです。ウェールズ英語の文法はウェールズ語に影響されていますし、発音、アクセント、ボキャブラリーもウェールズ語に影響されています。
ウェールズはバイリンガルな国という事もあり、ウェールズ人はウェールズ語を話している途中に英語の単語を使ったりする事があります。そして、英語で話す際にもウェールズ語の単語や表現を使います。
イギリスでは、各地方によってユニークなスラングや口語が使われているという事をこのサイトで度々紹介しています。ですから、ウェールズにも当然そういったことがあります。それでは、これからウェールズで使われているユニークなスラングを紹介したいと思います。
awesomeと同じ意味のウェールズ英語のスラング tidy
まず最初に紹介する「tidy」という形容詞は、通常の英語でも使われますが、ウェールズ英語では少し違う意味になります。通常「tidy」は「綺麗な」、「几帳面」という意味になりますが、ウェールズ人がこの単語を使うと、アメリカ英語の「awesome」と同じニュアンスを与えます。
つまり、「素晴らしい」、「かっこいい」、「凄い」などの褒め言葉として使います。この使い方は特にウェールズでよく使われますが、イギリス人も時々使いますので、この使い方の意味を覚えておくと役に立つと思います。それでは、実際のウェールズ人の使い方を例文で確認してみましょう。
ウェールズ人のtidyの使い方 例文
A: What do you think about Tom’s new car?
(トムの新しい車はどう思う?)
B: It’s tidy, isn’t it? Must have cost a fortune!
(めっちゃかっこいいよね。高かっただろう。)
A: You’re looking tidy today! Are you going anywhere nice?
(あなたは今日綺麗な洋服を着ているね。どこかいい場所に行くの?)
B: I’ve got a date with Brian!
(ブライアンとのデートですよ!)
「綺麗な物」「美味しそうな物」,「美人、イケメン」という意味のウェールズのスラング lush
lushは「luscious」(甘美な)の省略です。ウェールズ英語では、「lush」は広い意味でポジティブな形容詞になります。例えば、女性が綺麗な洋服を着て美しくみえる場合に「lush」という褒め言葉を使います。美味しそうな食べ物も「lush」と呼ばれます。ハンサムな男性も「lush」になりますし、欲しい洋服も「lush」と言います。
結局、ウェールズ人は「綺麗な物」、「ゴージャスな物」、「美味しそうな物」、「美人・イケメン」を全て「lush」と呼びます。それでは、実際のウェールズ人の使い方を例文でみてみましょう。
ウェールズ人のlushの使い方 例文
A: Guess what?! Dave asked me out on a date!
(あのさ、デイヴは私をデートに誘ったのよ!)
B: Wow, lucky you! He’s so lush!
(ええっ、まじで? 羨ましいな! 彼は超イケメン!)
A: Did you buy anything when you went shopping yesterday?
(昨日買い物に行った時に何を買ったの?)
B: I bought this leather jacket. What do you think?
(このレザージャケットを買ったのよ。どう思う?)
A: It’s proper lush! Can I borrow it?
(それは素敵ですね!貸してくれるかな?)
※「proper」はウェールズ英語の口語で「とても」という意味になります。
「口うるさい」,「おしゃべり」という意味のウェールズ英語のスラング chopsing
この「chopsing」はウェールズ英語特有のスラングで「文句を言う」、「口喧嘩をする」という意味になります。例えば、サッカーの試合等である選手が審判に文句を言う際「He’s chopsing the referee」という表現を使います。
この単語を動詞の進行形として使います。つまり、「主語+ be + chopsing」というパターンを使います。発音は「チョプセィン」に近いです。
関連用語として「chopsy」という言葉もあります。「chopsy」は形容詞で、「口うるさい」や「おしゃべり」という意味になります。ちなみにあまりポジティブな意味ではありません。
それでは、実際のウェールズ人のchopsingの使い方を例文で確認してみましょう。
chopsingの使い方 例文
A: What was Mike chopsing you about earlier?
(マイクは何でさっきあなたに文句を言っていたの?)
B: He was angry because I was late.
(私が遅れていたから彼は怒っていたんだよ。)
A: Why don’t you like Katie?
(あなたはどうしてケイティの事が好きじゃないの?)
B: She’s too chopsy and full of herself.
(彼女は口うるさくて調子こいてる人だからね。)
「学校をずる休みする」という意味のウェールズ英語のスラング mitching
この「mitching」はウェールズ英語では「学校をずる休みする」という意味になります。つまり、「~をサボる」という意味になります。
この単語の発音は「ミッチング」に近いです。他のイギリス人は「bunk off」という言い方をします。
アメリカ英語では、同じ意味で「skip school」という言い方をします。それでは、実際のウェールズ人の使い方をみてみましょう。
mitchingの使い方 例文
A: Were you mitching today?
(今日、君は学校をサボったの?)
B: Yeah, we had a test so I didn’t fancy going to school.
(そうだよ。テストがあったから行きたくなかった。)
A: Did Gareth come to work yesterday?
(ギャレスは昨日仕事に来た?)
B: No. Maybe he was mitching.
(来なかったよ。サボってたんじゃないの?)
まとめ:ウェールズ英語のスラング
今回の記事では、4つのウェールズ英語のスラング tidy、lush、chopsing、mitchingの意味を紹介してみました。実は他にもウェールズ英語のスラングは沢山あります。また、ウェールズに関連する記事を書く際に紹介したいと思いますのでお楽しみに。
ウェールズに行く予定がなくても、イングランドやスコットランドには、ウェールズ人が沢山いますので、いつかウェールズ人に会う可能性はあると思います。
そして、日本に住んでいるウェールズ人も少数ですが、いると思いますので、いつか彼らと会話する機会があれば今日紹介した単語が役に立つかもしれませんね。
ウェールズの映画やテレビドラマもいくつかありますので、今度ウェールズ英語を覚えるための作品リストを紹介したいと思います。他にもウェールズ英語についての質問がある方は、是非ご連絡くださいね!