イギリス英語には雨に関する表現が多い?「イギリス人がよく使う雨を表す表現」を紹介
皆さん。今回も読者の方から面白い質問を頂きました^^ 今回の質問は以前にこのサイトでもレビューを紹介した「パディントン」というイギリス映画に出る台詞についてです。
頂いた質問はテーマ的にもイギリス英語の表現に関係してくる内容なので、イギリス英語を勉強している方にも役に立つと思います^^
それでは頂いた質問はこちら:
読者の方の質問:
はじめまして。いつも楽しく読ませていただいています。
よく、読者の方からの質問を目にしますので、以前から気になっていた事を誰かに尋ねてみたく思い、メッセージを書いています。
映画「パディントン」(1作目)の中に「Fact: Londoners have 107 ways to say that it is raining」と言う台詞がありました。
最初のほうのシーンで、まだパディントンがペルーに住んでいたころのシーンに出てきます。
いくらなんでも大げさだとは思ったのですが、イギリス英語には雨に関する表現が多いなぁと思う事があります。
イギリスでしか通じないような、変わった雨に関する表現を教えていただけるとうれしく思います。
よろしく御願いいたします。
こちらの記事もお勧めです;
- イギリス英語特有の天気関係のボキャブラリー・スラング・表現と使い方について
- イギリス英語特有の俗語「peaky」、「parky」、「porkies」の意味と使い方を紹介
- イギリス英語特有のスラング「swot」、「boffin」の意味と使い方を紹介
まずはご質問ありがとうございます。そして、当サイトをご覧頂きましてありがとうございます^^
私も「パディントン」を観たときに「Fact: Londoners have 107 ways to say that it is raining」という台詞を聞いて気になりました。
そして、それと同時に「ロンドンの人は本当に107語の”雨が降っている”という事を表す表現があるのか?」と考えてみました。
私の意見では、これはコメディーのための大げさな「豆知識」だと思いますが、確かにイギリスでは雨がよく振りますし、イギリス人は天気の話をよくしますので「100%嘘」という訳ではないと思います。
パディントンのトレーラー
参考:「イギリス映画「パディントン」を通してイギリス英語の表現や単語を勉強しよう」
イギリス人はどうして天気の話が好きなのでしょうか?
私の個人的な意見になりますが、イギリス人は別に「天気の話が好き」という訳ではありません。イギリス人が天気の話を好む理由としては、「その国民性が関係している」と思っています。
基本的に一般的なイギリス人は国民性的にあまり社交的ではないので(勿論個人差があります)、知らない人とコミュニケーションやスモールトークを取るために「天気の話」を選ぶという傾向があります。
何故なら、天気というテーマは誰でも意見がありますし、誰とでも話せますので「安全なテーマ」だと思います。そして、イギリスの天気は特に変わりやすいので、毎日天気についてコメントする事が出来ます^^
アメリカ人や南ヨーロッパの人で、もう少し社交的な国民は天気の話をそんなにしないようです。その代わりにもう少しダイレクトに話す傾向があります。
例えば、アメリカ人はコミュニケーションを取るために相手の見た目や洋服などを褒める傾向があります。その点に関してはイギリス人は日本人と少し似ているのではないかと思います。
イギリス人は基本的にプライベートの話は友達以外は少しタブーなので、コミュニケーションを取るために天気や交通状態などの安全な一般的なテーマを選んで話します。
「パディントン」はイギリスの映画ですが、勿論、他の国の人も観ますので、その天気の台詞は「イギリス特有のユーモア」なのではないかと思います。
つまり「人を笑わせるために自分を少しバカにする」というような台詞なんだと思います。
何故なら、他の国では「イギリス人は天気の話が好き」というステレオタイプがあるからです。
「雨」という意味になるイギリス英語表現
私は出来るだけ「雨に関する表現」を考えてみましたが、107語の表現はさすがに思いつかなかったです(笑)。
しかし、イギリス英語には数多くの「雨」を表す表現がありますので、以下に紹介してみたいと思います。
「雨が激しく振っている」
- It’s raining cats and dogs.
- It’s bucketing down.
- It’s pissing it down.(下品な感じ)
- It’s chucking it down.
- It’s pelting it down.
- It’s pourint it down.
- It’s peeing it down.(=pissing it downのもう少し婉曲的な言い方)
- It’s lashing it down.
- It’s a downpour.
- It’s coming down in torrents.
- The heavens have opened.
- It’s throwing it down.
- It’s belting it down.
- It’s coming down in buckets.
- A cloudburst.
- It’s coming down in stair rods.
- It’s raining sideways.(風も強い際)
- It’s coming down in sheets.
「弱い雨が降っている」
- It’s drizzling.
- It’s spitting.
- Misty rain.
- It’s trying to rain.(雨が降り始めた際)
- It’s mizzling.
- It’s sprinkling.
- It’s dreich.(スコットランドの方言)
その他の雨や天気に関する表現
- Nice weather, for ducks.(=”鴨だったらいい天気”という皮肉った表現)
- An April shower.(=4月によく振る”春の雨”)
- A sunshower. (晴れているけど、少し雨が降り出す際に使う表現)
- It’s getting biblical out there.(聖書に出そうなレベルな激しい雨)
私は上記のリスト以外思いつかないですが、インターネットで調べるともっと長いリストが出てきます^^
参考:「100 British Words for Rain」
上記のリンク先の記事を読むと「100語の単語」があるという事が分かりますが、多くの単語はイギリスの地方方言の単語なので、私は殆ど聞いた事がありませんでした。
まとめると、「パディントン」の台詞は少し大げさですが、イギリスのローカル方言を含めると、確かに「107語」くらいの表現はあるのかもしれません^^
「パディントン」について
読者の皆さんで「パディントン」をまだ観ていない方がいれば、是非ご覧下さいね!とても素敵なイギリス映画なので私はお勧めしています^^
子供でも大人でも楽しめる作品だと思います。そして、何よりもイギリス英語の勉強になります!