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イギリス人の子供達はどうやって英単語や英語のスペルを覚えていくのか?
今日の記事も読者の方から頂いた質問に答えてみたいと思います。実は今日これから紹介していく質問内容は、私が以前に書いた記事「語彙を増やす方法」にとても近いテーマです。
重複する内容も多少あると思いますが、改めて私の子供の頃を思い出して出来るだけ詳しく説明してみたいと思います^^。
ご質問頂いた具体的な質問のテーマは「ネイティブの子供の単語の覚え方」、「ネイティブの子供のスペルの覚え方」についてです。
それでは、頂いた質問内容はこちらです:
読者の方の質問:
Mairiさんご自身が、本国イギリスで学校の授業等で英単語を覚える時はどのようにされていたのかも知りたいです。
ネイティブの人たちはどうやって綴りとか覚えるんですか? やはり書いて覚えるのでしょうか。
まずはご質問ありがとうございます! これはとても面白い質問ですね。 それでは、頂いた質問を私のイギリスでの体験談を元にお話してみたいと思います。
それでは、英語ネイティブの子供達はどうやって単語を覚えるのでしょうか?
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こちらの記事もお勧めです:
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英語ネイティブの語彙力について
英語ネイティブの子供は日本語ネイティブの子供と同じように単語を覚えていきます。赤ちゃんの頃から親、兄弟、親戚、友達などの話を聞いて単語を覚えています。日常会話で使われている単語は一般的にそういったように覚えています。
小学校に行けば子供はリーディングを勉強し始めます。本を読む事でボキャブラリーはかなり増えてきます。沢山の本を読む人は、あまり本を読まない人よりもボキャブラリーを多く知っていると思います。
これはどの国でもそうですね。子供たちは小学校で沢山の本を読まされます。本を読んだ後に「読解力」(reading comprehension)をテストする為のアクティビティーを行います。
例えば「文章に一番合った単語を選ぶ」といったものや「単語の意味をマッチングさせる」といったアクティビティーをします。そういった方法で子供のボキャブラリーを増やせると思います。
私は自分のボキャブラリー力がどうやって伸びたのか?という事は、はっきりとは覚えていませんが、私は子供の頃から本を読む事が好きだったので、小説を読む事を通してたくさんの単語を覚えたと記憶しています。
小学校ではスペルのテストがたくさんありましたが、「単語の意味をテストする」といったようなアクティビティーはあまりなかった気がします(もうかなり昔の事なのではっきりと覚えていません。笑)
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ネイティブの子供はどうやって英語の読み方と書き方を覚える?
英語ネイティブの小学生は、既に英語は流暢に喋れますし、沢山の単語を知っていますが、まだ「英語の読み方と書き方」については分かりません。「英語のリーディングとスペルは他のヨーロッパの言語より難しい」と言われています。
英語は「表音つづり字の言語」ではありませんので、単語のスペルと発音が異なる場合が多いです。これは子供達にとってとても難しい事です。
英語ネイティブの子供が発音を覚える為の「フォニックス(phonics)」
以上の事から、英語圏のネイティブの子供は小学校の一年生から「フォニックス」(phonics)というテクニックを覚えます。「フォニックス」というテクニックは、子供たちが先にアルファベットの文字の「発音」を覚えます。
例えば、「A」という文字の「名前」は「エイ」ですが、「発音」は「ア」になります。子供たちはアルファベットの各文字の「発音」を先に覚えていきます。
- a = ア
- b = ブァ
- c = カ
日本語のカタカナ発音で、この発音を上手に表現する事は出来ませんが、発音はそのような感じになります。シンプルな単語を読む際には、それぞれの文字を発音するテクニックを使えば、その単語は一応は読めます。
例えば、「cat」という単語を見れば、子供は「カ・ア・ツ」のように文字を発音して、それが「cat」だという単語だと理解します。
その後、文字の組み合わせの発音を覚えていきます。例えば、「th」、「ph」、「sh」、「ch」、「ay/ai」、「oy/oi」などの発音と読み方を覚えます。
次のステップは「母音の変化」に関するルールを覚える事です。例えば、「fat」と「fate」という二つの単語は両方とも「a」が入っていますが、発音が違います。
「fat」に出る「a」は「ア」の発音になりますが、「fate」の「a」は「エイ」という発音になります。「母音+子音+e」という組み合わせがある際にその母音の発音が変わります。
これは「magic “e”」というルールです。子供たちはこのルールを覚えて単語の読み方を練習します。
フォニックスを通して、沢山の単語が読めるようになりますが、例外も多いです。ですから、そういった例外の単語はそのまま読み方を覚える必要があります。そういった暗記をしなければならない”例外の単語”は「sight words」といいます。
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英語ネイティブの子供が綴り(スペル)を覚える方法
小学生になってある程度シンプルな単語が読めるようになってきたら、次に「単語の書き方」を覚える必要があります。やはり、これもシンプルな単語からスペルを覚えていきます。
例えば、「cat」、「dog」、「bus」などの単語の書き方を練習していきます。この時点でフォニックスの知識はもう既にあるので、その知識を使って単語の書き方をある程度は推測できます。
英語ネイティブの小学生の子供は毎週「spelling test」を受けます。先生が単語を言って、子供たちは紙に単語を書きます。スペルのテストは単語の綴りを覚える為に良いアクティビティーだと思います。
そして、数多くの本を読めば「自然にスペルを覚える」という事が出来ると思います。単語に良く出てくる文字の組み合わせを覚える事が出来れば、次に今まで見たことがない単語のスペルも次第に出来るようになります。
例えば、「tion」という組み合わせは「シュン」という発音になります。この組み合わせは数多くの単語に出てきます。例えば「station」や「foundation」、「relationship」などの単語は全て「tion」が入っています。
そういった知識があれば、今までに書いた事がない単語でも「シュン」という発音が入っているなら「tionだろう!」という事をある程度は推測する事が出来ます。
また、これは少し面白い情報だと思いますが、実は「英語のスペルが苦手な英語ネイティブ」は沢山いますよ^^。 英語ネイティブが最もよく間違える単語にはこのようなものがあります。

参考記事:「Common misspellings」
英語ネイティブの子供が語彙と単語のスペルを覚える方法のまとめ
結局、語彙と単語のスペルを覚える為には「数多くの英文章に触れる」という事が一番です。沢山、本を読む人、沢山の字を書く人はスペルのミスをあまりしません。
英語の綴りの覚え方のポイント
それでは、最後に私がお勧めする英語のスペル力を上げる方法を紹介したいと思います。
- 沢山の英語の文章を読みましょう! 英語を沢山読めば自然とスペルが身に付くようになります。
- 綴りのベーシックルールを覚えましょう。例えば「yで終わる名詞を複数形にするとiesになる」などのルールは覚えましょう。
- スペルの発音で覚えましょう。私は子供の頃「friend」という単語のスペルが中々覚えられませんでした。それは何故なら「スペルと発音が違う」からです。「friend」の中には必要のない「i」が入っています。ですから、私は「フライ・エンド」という発音でスペルを覚えました。今でも「friend」という単語を書く際に「フライ・エンド」という変な発音が頭に浮かんできますが・・^^
- よく間違えやすい単語のスペルを暗記してしまいましょう。上記で紹介した「ネイティブでもよく間違える単語リスト」は必要があればそのまま覚えてしまいましょう。
- 単語によく出てくる文字の組み合わせを覚えましょう。多くの英単語は「ギリシャ語」や「ラテン語」のルーツがあります。そういったルーツが分ればスペルも同時に覚えられると思います。
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