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日本人の英語学習者には扱いが難しい「現在完了形」の正しい使い方と読者からの「現在完了形、単純過去形」についての質問に答えてみました!
今回の記事では読者の方から頂いた質問に答えてみたいと思います。少し前にアップした記事で、私は読者の方から頂いたペッパーピッグというイギリスアニメの台詞についての質問に答えました。
今日これから紹介する記事は、その答えに関するさらに突っ込んだ内容の質問に答えてみたいと思います。具体的な質問内容としては「現在完了形」と「過去形」の使い分けに関する質問です。
はじめに頂いた質問の記事はこちらです:「忘れ物」や「~を忘れた」は英語で何と言う?「forget」と「leave ~ behind」の使い方と使い分けを紹介
それでは、頂いた質問内容はこちら:
読者の方の質問:
忘れ物に関しての質問に回答していただき、ありがとうございました。その回答で気になることがありましたので教えてください。
例文やペッパーピグの会話でも「have+left」の現在完了形となってました。単純に過去形ではだめなのでしょうか?
いつもご質問ありがとうございます。確かに元々の記事では「現在完了形」を使っていますね。それでは、まずは前回使った例文から紹介していきます。

こちらの記事もお勧めです:
- 「a lot」と「much」はどう違う? 「a lotとmuch」の使い方や使い分け、ニュアンスを細かく解説
- 現在完了形のついての質問:「since」と「ago」は一緒に使う事が出来るのでしょうか?
- イギリス英語とアメリカ英語の文法の違いで前置詞「on」,「at」,「to」の使い方の違いを紹介
例文:
George has left Mr Dinosaur in the house.
(ジョージはミスター・ダイナソーを家に忘れた。)
George has left Mr Dinosaur on the table.
(ジョージはミスター・ダイナソーをテーブルの上に忘れた。)
George has left Mr Dinosaur in the car.
(ジョージはミスター・ダイナソーを車に忘れた。)
私(とペッパーピッグの台詞を書いた人!)が「現在完了形」を使った理由としては、「現在でもジョージが騒いでいる」という理由からです。
つまり、ジョージは少し前に忘れ物をしたが、今「忘れてしまった!」という事実について騒いでいるので「問題が現在まで続いている」という状態なので現在完了形を使っています。
「現在完了形」は日本人の英語学習者にとって少し難しいと思いますが、基本的に「過去から現在まで続いている事・物事の影響」の場合は「現在完了形」を使います。
しかし、「現在完了形」でもイギリス英語とアメリカ英語の違いがあります。イギリス英語の方が現在完了形を使う頻度が高いです。アメリカ英語はそこまで「厳しくない(文法的に厳密ではない)」ので多くの場合単純な過去形を使います。
つまり、アメリカ英語では、「George left Mr Dinosaur in the house」という言い方は文法的に正しいです。
それでは、以下にイギリス英語の「現在完了形の使い方のルール」を紹介します。
ルール1: 時間を具体的に指定をする場合には単純過去形を使う
時間を具体的に指定をするという場合には単純過去形を使ます。例えば、「2 minutes ago」(2分間前)や、「last week」(先週)、「at 4 o’clock」などの時間に関する表現を使う場合、必ず単純過去形を使う必要があります。
実際の例文:
- George left Mr Dinosaur in the house this morning.(正しい使い方)
- George has left Mr Dinosaur in the house this morning.(正しくない使い方)
ルール2: 過去に行った(やった)事が今でも影響を与えているという場合は現在完了形を使う
ペッパーピッグのジョージがミスター・ダイナソーを忘れたので今泣いたり、騒いだりしているので、現在完了形を使います。
何故なら、今騒いでいる事は「過去に起きた事に影響されている」という状態です。つまり、過去に起きた出来事が今でも影響しているという事ですね。
実際の例文:
George has forgotten Mr Dinosaur (which is why he is crying now).
(ジョージはミスター・ダイナソーを忘れたので今泣いている。)※ ジョージが今泣いている理由を説明しているので現在完了形を使います。
George forgot Mr Dinosaur.
(ジョージはミスター・ダイナソーを忘れた。) ※この例文のニュアンスでは、「過去に忘れた」という事を表現しています。別に今現在には影響がないというニュアンスを与えている文章です。
ルール3:過去の経験について話す場合、現在完了形を使う
「過去の経験」について話す際には現在完了形を使います。例えば、ジョージがよくミスター・ダイナソーを忘れるという場合なら、こういう文章を使えます:
実際の例文:
George has left Mr Dinosaur at homes many times.
(ジョージは何回もミスター・ダイナソーを忘れた経験・事件がある。) ※「過去に何回も忘れたし今でも忘れる事が多い」というニュアンスを与えるような文章です。
George left Mr Dinosaur at home many times.
(ジョージは何回もミスター・ダイナソーを忘れた。) ※「今はしないが過去に何回も忘れた」というニュアンスを与えるような文章です。
説明としては、以上になります。それでは、質問にちゃんと答えられましたでしょうか^^
やはり「現在完了形の使い方」はとても難しいと思いますので、間違えてもあまり気にしなくていいと思います。殆どの場合、文脈によって相手は意味が分かります。
そして・・英語ネイティブの人もこの文法を間違える時があると思います(笑)
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