イギリス英語の今後と存続について:イギリス英語はいつか消えてしまうのでしょうか?
今回の記事では、現在のイギリス英語と今後少しづつ変ってくるであろう、イギリス英語の考え方について紹介してみたいと思います。
日本の英語教育は、アメリカ英語をベースに行われています。そのような理由からも、日本に限らず他の国でもアメリカ英語は、世界中で教えられるようになってきました。
そして、アメリカのメディア(ハリウッド映画や、テレビドラマなど)の影響によって、イギリス英語を潰してしまうのではないかと思っている人もいるようです。
アメリカ英語のスラングや、イディオムは、現在でもメディアを通してイギリス人の耳に毎日のように入ってくるので、イギリス英語の特徴が消えるのでは?と考えている人もいるようです。
しかし、実際のところ本当にイギリス英語を壊す程、アメリカ英語のパワーは強いのでしょうか?
イギリス人に与えるアメリカ英語の影響は、どのような状況になっているのでしょうか?
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イギリス英語についての調査
2010年から2012年にかけて、イギリスのBritish Library(大英図書館)はユニークな調査を行いました。
その調査とは、このウェブサイト(http://www.bl.uk/evolvingenglish/maplisten.html)を通して、多くの人の音声を集めるといった調査です。
この調査ではイギリス人やアメリカ人、ヨーロッパ人が、ある決められたストーリーを読んでその際のアクセントと発音を録音しました。
それ以外にも、6つの単語のリストを読み録音しました。これらの音声を分析した結果、イギリス人とアメリカ人の英語の発音について比較する事が出来、高齢者と若者の発音の違いについて比較する事が出来ました。
また、それ以外にも地方の方言を細かく分析する事にも成功しました。そして、この調査によれば、イギリス英語とアメリカ英語の違いは、まだハッキリと存在しているという結果が出ています。
イギリス英語の調査において録音された6つの単語
この調査を実施したボランティア達は、これらの6つの単語を録音した:
- controversy
- garage
- scone
- neither
- attitude
- schedule
66%のイギリス人とアイルランド人は、このControversyという単語に関して、真ん中の「trov」という部分にアクセントをつけました。
逆にアメリカ人とカナダ人ともに100%、最初の「controver」の部分にアクセントをつけました
Attitudeという単語では、75%のイギリス人とアイルランド人は、「アティチュード」という発音を使ったが、アメリカ人は100%「アディトゥード」という発音を使いました
しかし、「schedule」という単語は、全体的にアメリカっぽくなっていく傾向があります。多くのイギリス人は「スケジュール」という発音を使っています。
大英図書館の研究者によると、イギリス英語とアメリカ英語の違いは今後も長らく続くそうです。しかし、イギリス英語の方が他の言語に影響されやすく、アメリカ英語より進化していっている事も事実なようです。
そしてイギリス人は自分の国の英語にプライドがあり、「アメリカ化」の現象を出来るだけ反対し続けている動きがあります。
イギリス英語とアメリカ英語の発音の違い:一覧ガイド
イギリス英語とアメリカ英語の各読みは、カタカナ表記で紹介していきます。
発音に関しては、アメリカ英語よりも、イギリス英語の方が日本人に発音しやすくカタカナ読みに比較的近いです。
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Era (時代)
Neither (OOもなし)
Schedule (スケジュール)
Tomato (トマト)
Vase (花瓶)
Z (アルファベットのZ)
Zebra (縞馬)