イギリスの学校でスラングが禁止されている理由とは?
当サイトの読者の方はイギリス英語のスラングに興味がある方も多いと思います。ネイティブのように英語を話したいのであれば、文法は勿論、単語、イディオム、そしてスラングの習得が必要になると思います。
しかし、英語スラングは会話であまりにも使い過ぎてしまうと、下品と思われたり相手に思わぬような印象を与えてしまう事もあります。この間、私は新聞でこのような記事を見つけました。
参考リンク:「‘Like’, ‘innit’ and ‘bare’ among slang words banned in school by Harris Academy Upper Norwood」
ロンドンのハリス・アカデミーという中学校は、生徒たちが余計なスラングを使って話す事を心配して「正式英語のゾーン」というものを作りました。この学校では教室や廊下で俗語やスラングを使ってはいけません。
ハリス・アカデミーの校長によると現在の若者は正式な英語が使えず、学校を卒業した後に社会に入ってしっかりとした言葉使いが出来ない人が増えているとの事です。
そういった経緯から校長は学校の生徒の英語力を上達させようある改革を打ち出しました。彼の改革は会話の際に使ってはいけないスラングの禁止リストです。
そこで今回の記事は、ロンドンのハリス・アカデミーで禁止されたスラングを紹介したいと思います。(笑)
参考記事:
- イギリス英語の罵り言葉・スラング:「bloody」,「Bloody hell」意味と使い方・ニュアンスと例文紹介
- イギリス英語スラング:「piss」に関連するフレーズ(パート2)・「piss」が使われている句動詞を紹介
イギリスの学校で禁止されたスラング: coz
スラングの意味:coz(なぜなら)
これは「because」(なぜなら)の省略スラングです。この省略は同校で禁止されているので、正式な「because」を使わなければなりません。^^
イギリスの学校で禁止されたスラング: aint
スラングの意味:aint(be notの省略形)
これは「be (am, are, is) not」の省略です。
例えば・・・
I aint going to school tomorrow → I am not going to school tomorrow.
(生徒はちゃんとした文法を使わなければなりません。)
イギリスの学校で禁止されたスラング: like
スラングの意味:like(ギャップを埋める単語として使う)
この単語は別に意味がありませんが、文章に適当に入れて使う単語です。ギャップを埋める単語ですね(笑)。
例文:
I was like, so tired.
(私はさ、なんか・・超疲れたよ。)
イギリスの学校で禁止されたスラング: bare
スラングの意味:bare(veryやa lotの代わりに使われる単語)
この単語は「very」や「a lot」の代わりに使われているスラングです。元々ジャマイカ英語から来たそうです。ロンドンの若い人がよく使う表現ですね。
イギリスの学校で禁止されたスラング: extra
スラングの意味:extra(余分の、特別)
この単語は日本語で「余分の」や「特別の」という意味になります。しかしどうしてこのスラングが禁止されるかよく分かりませんね。生徒がたんに使いすぎているからなのでしょうか・・。それとも私が知らないような何か別の意味があるのでしょうか。
イギリスの学校で禁止されたスラング: innit
スラングの意味:innit(~でしょう、~だよね)
これは付加疑問の「isn’t it?」(~でしょう、~だよね)の省略形です。これは酷い口癖です。使いすぎるとかなりバカッっぽい表現になります。これは禁止した方がいいと思います。
イギリスの学校で禁止されたスラング: you woz, we woz
スラングの意味:you woz, we woz(wasの変形?)
英語では主語によって動詞の形が変わるはずですが、多くの人達はこのルールを無視して、be動詞の過去形を全て「was」にする癖があります。
例文:
You were busy yesterday → You was (“woz”) busy yesterday.
(あなたは昨日忙しかった)
イギリスの学校で禁止されたスラング: basically
スラングの意味:basically(基本的に)
この単語は「基本的に」という意味になります。ですから別にスラングと呼べません。ただこの言葉を使い過ぎてしまうとそのうち口癖になり言葉の意味自体なくなります・・。
イギリスの学校で禁止されたスラング: yeah
スラングの意味:yeah(yesのカジュアルな表現)
これは「yes」のカジュアルなバージョンです。日常会話で使う場合には別に悪くないです。しかし会社の上司や先生等の目上の人と話す時には使わない方が良いでしょう。そして付加疑問として使うと、失礼な言い方に聞こえる可能性があります。