生意気な子供、誰もしたくない仕事をする人、まずい食べ物という意味のイギリス英語スラング・イディオム
今回の記事では、アメリカ人が使わないイギリス英語特有の単語を紹介していきたいと思います。今日これから紹介する単語は「cheeky monkey」、「dogsbody」、「pigswill」という三つの単語です。
私がこの3つの単語を選んだ理由としては、全て「動物に関する言葉」という理由からです。イディオムっぽく動物の名前が入っているので覚えやすいと思います^^
それでは、それぞれの意味と使い方、ニュアンスも合せて紹介していきたいと思います。
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cheeky monkeyの意味と使い方
cheeky monkey
意味:生意気な子供
私は以前、別の記事で「cheeky」という単語の意味を紹介した事があります。「cheeky」という単語は殆どの場合「生意気」という意味になります。しかし、「ネガティブなニュアンスを与える」という単語ではありません。
イギリス人が使う「cheeky」には多くの場合、「元気で明るく口がうまい」というニュアンスです。「cheeky monkey」という表現は直訳すると「生意気なお猿さん」という意味になりますが、子供に対して使うと「可愛くて生意気な子」というニュアンスになります。
参考記事:「イギリス英語でよく使う「cheeky」とはどういう意味?使い方とニュアンスも紹介」
時々「little monkey」や「monkey」に省略される事があります。猿という動物は子供のように生意気で可愛いイメージがあることからこのイディオムが出来ました。
実際の例文:
My daughter is a cheeky little monkey. She’s only 3 but she’s already very opinionated!
(私の娘は生意気な子だよ。3歳だけなのにもう意見の強い子だよ。)
Come here, you little monkey! Put your socks on!
(おいで、あなた!靴下を履きなさい!)
Do as you’re told, you cheeky little monkey!
(言う事を聞けよ、生意気な子だね!)
dogsbodyの意味と使い方
dogsbody
意味:誰もしたくない仕事をする人
この単語は元々イギリスの海軍のスラングでした。海軍では、地位の低い水兵は最も嫌な作業・仕事をやらされます。イギリス海軍のスラングでは、そういう水兵は「dogsbody」と呼ばれたそうです。
1930年代くらいになり、一般のイギリス人も「dogsbody」というスラングを使うようになりました。例えば、オフィスでは、お茶を作ったり、コピーをしたり、ゴミ箱を外に出したりする人は「dogsbody」と呼ばれます。
アメリカ英語では、「gofer」や「lackey」という言い方になります。それでは、実際の使い方を例文でみていきましょう。
実際の例文:
A:How’s your new job?
(あなたの新しい仕事はどうですか?)
B:It’s really boring. I’m just the office dogsbody. I spend most of the day making tea and tidying up the stationery cupboard.
(とてもつまらないよ。私はただの下働きだよ。一日の殆どの仕事はお茶作りと文房具収納部屋の片付けしかやっていない。)
A:Katie, my client is here now. Can you make some coffee?
(ね、ケイティー・私のお客が来ているからコーヒーを持ってきてくれる?)
B:I’m not your dogsbody! I’m a qualified solicitor! Do it yourself!
(私はあなたの奴隷じゃないよ!私は資格のある弁護士だよ!自分でやれよ!)
※このような会話は日本の会社で珍しい気がしますが、イギリス人の同僚は仲良くなるとこのくらいの冗談を言いながらからかったりします^^)
pigswillの意味と使い方
pigswill
意味:とてもまずい食べ物
「pigswill」は元々「豚に上げる残飯」という意味になりますが、イギリス人は「凄く不味い食べ物」の事を「pigswill」と呼ぶ時があります※
この「pigswill」という名詞を使う際、多くの場合は「this is utter pigswill」や「this is like pigswill」というコロケーションで使います。「pigswill」はスラングですが、とても強い表現なので使う時に気をつけましょう!
※イギリス料理には、まずいというイメージがありますが、そんなイギリス人でも「美味しい食べ物」と「不味い食べ物」を区別しますよ(笑)。
実際の例文:
A Did you try the food at that new pub?
(あの新しいパブの料理を食べてみた?)
B Yeah, I did but I’m not going back again. The food I had was like pigswill.
(うん、食べてみたけど、そのパブにはもう二度と行かないよ。私が食べた料理は凄く不味かったよ。)
I’ve been going out with this guy for about three weeks and yesterday he cooked for me for the first time. I feel really bad saying this but the dinner he cooked was utter pigswill.
I couldn’t eat it! He’s a nice guy but a terrible cook!
(私は3週間くらい新しい男性と付き合っていて、彼は昨日初めて料理を作ってくれた。言っちゃいけないけど、彼が作った夕飯は本当に不味かった。私は食べられなかったのよ!彼は優しい人だけど料理が下手!)
以上、今回の記事はイギリスの独自の文化の中で生まれた特有のスラング・表現を紹介してみました。アメリカ人は使わないイギリス英語特有の単語なので、アメリカ人には通じない可能性が高いので使わないように(笑)。