イギリス英語でよく使われているget onの様々な意味と使い方を紹介
今回の記事では「句動詞」について話したいと思います。「句動詞なんて何だかつまらないテーマだな~」と思っている方は多いと思いますが(笑)、句動詞をしっかりマスターしないと綺麗な英語を話せるようにはならないと思います。
そして、自分が句動詞を使わなくても、英語ネイティブは会話の際に必ず句動詞を使いますので、句動詞の意味が分からないと相手の話の内容があまり理解出来ないと思います。
「句動詞」とは、「動詞+前置詞」又は「動詞+副詞」の組み合わせです。句動詞は英語では「phrasal verb」という言い方になります。一見すると「フレーズ」のようにみえますが、結局は”一つの動詞として扱う”という必要があります。
句動詞に慣れていない方は、複雑に感じるかもしれませんが、実は英語学習者の方であればもう既に多くの句動詞を知っているはずです。
例えば、「get up」(起きる)、stand up (立ち上がる)、「take care of」(面倒をみる・世話をする)などの表現は全て「句動詞」です。
参考:「句動詞についての説明」
私は最近イギリス英語とアメリカ英語の日常会話でよく使われている句動詞についての電子書籍を書きました。興味があれば是非ご覧くださいね^^
英語学習者にとって句動詞の扱い方がちょっと複雑に感じる理由としては、「一つの句動詞の中に色々な使い方と意味がある」という事が関係しているからだと思います。
ちなみに今回紹介する句動詞の「get on」には10つ以上の使い方があります(笑)。
参考: macmillan dictionaryで「get-on」の使い方を確認
そして、さらにこの句動詞には「イギリス英語とアメリカ英語の違い」も出てきます。それでは、早速「get on」という句動詞の様々な意味と使い方を紹介していきます。
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1. 「get on + 乗り物」という組み合わせ
意味:~に乗る
この使い方は最も知られている使い方だと思います。「get on the train」や「get on the plane」などのコロケーションはよく出ます。この使い方はイギリス英語でもアメリカ英語でも同じです。
例文:
Where did you get on the train?
(何処で電車に乗りましたか?)
He got on the train at Kings Cross.
(彼はキングズ・クロス駅で電車に乗りました。)
2. 「get on with + 誰々」という組み合わせ
意味:仲良くやっていく
この使い方は主にイギリス英語で使われている事が多いと思いますが、勿論アメリカ人にも通じます。
アメリカ英語では「get along with」という句動詞の方が使われていると思いますが、「get on with」でも通じます。
例文:
Do you get on with your younger sister?
(あなたは妹と仲がいい?)
We don’t get on very well.
(私たちはあまり仲がよくない。)
3. 「get on (with アクティビティー)」という組み合わせ
意味: 急いでやる
この使い方は特にイギリス英語で使われていると思います。「急いで何かをやり続ける」というニュアンスも含まれています。「get on with アクティビティー」という使い方もあります。
例文:
I really need to get on. This essay is due tomorrow.
(私は本当に急いでやらないと・・・このエッセイの提出日は明日だから。)
Can we please get on? There are still a lot of things we need to discuss.
(急いで続けていいですか?まだまだ沢山の話し合う事が残っているから。)
※会議で使うような台詞です。
Let’s get on with the match.
(早く試合を再スタートしよう。)
4. 「How did 誰々 get on (with/in)?」」という組み合わせ
意味:~はどうだった?
この使い方は主にイギリス英語で使われています。疑問文で使うと、「~はどうだった?」という意味になります。
例えば、誰かが試験や面接を行った後に、その結果を聞く時に使えるようなフレーズです。
例文:
How did you get on in your test?
(試験はどうだった?)
How did your dad get on with his interview?
(お父さんの面接はどうでしたか?)
5. 「get on」
意味: 成功する
この使い方もイギリス英語っぽいです。主に仕事に関する話をする際に使います。「get on in life」というフレーズもよく使われています。
例文:
She’ll do anything to get on.
(彼女は成功するために何でもやる。)
You’ve got to work hard in order to get on in life.
(この人生で成功する為には一生懸命に働く必要があります。)
6. 「get it on」
意味: セックスをする
この使い方は遠回しに「セックスをする」という意味になります。皆さんは歌手のマーヴィン・ゲイが歌った「Let’s get it on」という歌をご存知でしょうか?
この「Let’s get it on」という曲の歌詞には、この表現が何回も出ますよ(笑)この使い方は元々アメリカ英語ですが、英語圏の国なら何処でも通じます。
例文:
Let’s get it on.
(セックスしましょう。)
Did you and Peter get it on?
(あなたとピーターはヤったの?)
7.「It’s getting on」
意味: 時間が遅くなっている
この使い方もイギリス英語っぽいです。何処へ行った際に”帰りたい”という時に使うような表現です。
例文:
It’s getting on. I’d better go home.
(もう時間が遅いので帰らなきゃならない。)
Blimey, it’s getting on for midnight! If we don’t hurry up we’ll miss the last train.
(やばい、もう直ぐ12時になるよ!急がないど最終電車に間に合わないよ!)
8. 「誰々 is getting on」という組み合わせ
意味:年を取っている
この言い方も特にイギリス英語っぽいです。「getting on a bit」というフレーズはイギリス人によく使われます。
例文:
My dad is getting on a bit now.
(私の父親はもう年だよ。)
How old is he? He must be getting on a bit now.
(彼は何歳だっけ?もうかなりいい年でしょう。9
9. 「get on 誰々’s nerves/wick」という組み合わせ
意味: いらいらする・させる
「get on ~’s nerves」というフレーズは「イライラさせる」という意味になります。この表現はどの英語圏の国でも使われています。
「get on 誰々’s wick」というフレーズはイギリス英語特有のイディオムです。「get on ~’s nerves」と同じ意味になります。
例文:
Her voice really gets on my nerves.
(私は彼女の声を聞くとマジでイライラするよ。)
You are really getting on my wick!
(君はちょうウザいよ!)
10.「get onto 誰々 (about 何々)」という組み合わせ
意味: 誰かに何かを頼む
この使い方もイギリス英語っぽいです。「誰かと話して何かを頼む・やってもらう」という意味になります。
例文:
The roof is leaking. You need to get onto the landlord about it.
(屋根から水が漏れているよ。大家に連絡して修理してもらった方がいいよ。)
I think you should get onto your boss about your salary. It’s too low.
(あなたは上司と給料の話をした方がいいと思うよ。給料が低すぎるから。)
今回は日常会話中に役に立つ「get on」の意味と使い方を紹介してきましたが、この句動詞にはもっと多くの使い方があります。
特に今回の記事では”イギリス英語の日常会話でよく使われている”句動詞を中心に紹介してみました。
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