イギリス英語とアメリカ英語の「うるさい」という表現の言い方の違い
今回の記事では「うるさい」という意味になる英語の言い方・表現を紹介したいと思います。実はイギリス英語とアメリカ英語では言い方・表現の違いがあるのでこちらも合わせて紹介していきたいと思います^^
日本語の「うるさい」という表現はとても便利な単語だと思います。実は私も毎日のように何回も使っています(特に中学校の生徒に英語を教えている時(笑)。
この「うるさい」という日本語が便利な理由としては色々なシーンで使えるという点です。例えば「うるさい」には下記の意味があると思います。
- 黙れ!
- 声が大きすぎる
- 音が大きすぎる
- ~が煩わしい
- しつこい
- 口やかましい
上記のリストを見たら「うるさい」という単語はとても便利だと分かりますね。しかし、残念ながら英語ではこのように一言で表現できる便利な言い方はありません。英語で同じような意味を表現する場合、それぞれのシーンによって、違う単語、表現を使う必要があります。
それでは、まずはうるさいという表現に近い「黙れ!」という言い方の英語から紹介していきたいと思います。
「黙れ!」という意味の英語表現
私は中学・高校の生徒達が授業中、うるさい時に英語で「be quiet」(=静かにして)や「stop talking, please」という丁寧な言い方で注意しています。しかし、それでも静かにならない場合には・・日本語で「うるさいよ!」と厳しい表情をしながら注意します。そうすると殆どの場合は静かになります(笑)。
イギリスの学校の先生も同じような言い方をします。私が中・高校の頃に先生は「pipe down!」や「cut the cackle」といった表現を使っていました。これらも全て同じ意味です。それでは実際のネイティブの言い方の例文で確認してみましょう。
黙れの言い方 例文:
Be quiet, please.
(静かにしてください)
Stop talking, please.
(おしゃべりを辞めてください。)
Could you please stop talking?
(おしゃべりを止めてくれる?)
※これは質問のように見えますが厳しい声で言うと命令と同じです。
You are too noisy!
(あなたたちはうるさ過ぎる!)
※この台詞はよく使います(笑)
上記のフレーズは比較的に丁寧な「黙れ!」の言い方です。他にももっと強い言い方があります。例えば、下記の表現は口喧嘩する際に使うような表現です。
もっと強い言い方のバージョン 例文:
Shut up!
(黙れ!)
※この表現の「shut」は「閉める!」という意味になります。つまり、「口を閉めろ!」という直訳になります。これは結構強い言い方ですが、声のトーンによって強さが変わります。
つまり、言い方のトーンを変えれば「黙れ!」という意味として使えますし、「そんな事ないよ!」や「うそでしょう!」という意味としても使う事が出来ます。
Shut the fuck/the hell up!
(黙れ、この野郎!)
※これは喧嘩する際に使えるとても強い表現です。
Keep your trap shut.
(黙れ!)
※「trap」は「落とし穴」という意味になりますが、この表現では「口」という意味です。
Shut your gob!
(黙れ!)
※以前に書いた記事では「gob」というイギリス・アイルランド英語の単語を紹介しました。「口」という意味ですね。
参考記事:「イギリス英語とアイルランド英語のスラング(俗語)の紹介:「Gob」の意味と使い方について」
Put a sock in it.
(静かにしろ!)
※このフレーズはイギリス英語特有の表現です。これは喧嘩する際にはあまり使いませんが、親がうるさい子供を叱る際に使えるフレーズだと思います。
「声・音が大きすぎる」という意味の英語
日本の英語の授業では「うるさい=noisy」という言い方を勉強すると思います。これも勿論、正しい情報だと思います。しかし、場合によって英語ネイティブは「noisy」よりも「loud」という形容詞を使います。
noisyは「騒がしい」や「騒々しい」というニュアンスです。loudは「音・声が大きい」という意味になります。以上のことから場合によって「noisy」よりも「loud」を使った方がネイティブっぽい言い方になります。
声・音が大きすぎるという際の言い方 例文:
That music is too loud. Turn it down, please.
(その音楽は音が大きすぎるよ。ボリュームを下げてください。)
I live near a main road. Rush hour is so noisy.
(私は大通りの近くに住んでいる。ラッシュの時間はうるさいのよ。)
Why are Americans so loud?
(アメリカ人はどうしてそんなでかい声で話すの?)
※これは別に私の意見ではないですが、多くのイギリス人はこういう質問をよく聞きます(笑)。
The children playing outside are so noisy. I can’t concentrate on my work.
(外で遊んでいる子供たちはうるさすぎる。私は仕事に集中できないよ。)
「~がうっとうしい」という意味の英語
このような表現は英語では「annoying」や「to bother」という言い方になります。他には「to bug ~」という表現も使われています。
この「うるさい」の使い方は「~がイライラさせる」や「~が邪魔する」と同じ意味になります。
~がうっとうしいという際の言い方 例文:
Stop bothering me!
(うるさいよ! 邪魔するなよ!)
Stop bugging me!
(うるさいよ! 邪魔するな!)
This mosquito is really annoying!
(この蚊はうるさい。)
「しつこい」という意味の英語
「しつこい」は英語で「persistent」という形容詞になりますが、「to bother 誰々」や「to plague 誰々」、「to pester 誰々」という動詞も使えます。
他にも「誰々 is a pain in the neck/arse」というフレーズも使えます。それでは実際のネイティブの使い方を例文で確認してみましょう。
「しつこい」の使い方 例文
Stop bothering me! You can’t have any more chocolate!
(うるさいよ!もう、チョコあげないよ。)
Stop pestering me with phone calls. It’s over!
(うるさく電話をかけないで。もう別れたのよ!)
「口うるさい」という意味の英語
これもよく使うと思いますが、「マナーにうるさい」や「食べ物にうるさい」などの表現をする場合、英語では「fussy」、「particular」、「strict」という言い方になります。
「口うるさい」の使い方 例文:
My mum is really strict when it comes to manners.
(私のお母さんはマナーにうるさいよ。)
My husband is really hard to please when it comes to food.
(私の旦那は料理にうるさい。)
※つまり、美味しい料理を出さないと文句を言うタイプの人です(笑)。こういう人は英語で「foody」という言い方になります。「hard to please」は「喜ばせにくい」という直訳になります。
My daughter is really fussy. She won’t eat any vegetables.
(私の娘は食べ物にうるさい。その子は野菜も食べない。)
以上、今回は日本語の「うるさい」という表現を英語にした場合の様々な言い方を紹介してみました。日常的に結構使える表現だと思いますので、この機会に是非覚えてみて下さいね^^