イギリス人と暖炉の関係:イギリス人が家の中で心地良いと感じる場所は?

目次

イギリス人が家の中で心地よいと感じる場所は何処なのか?

Mair

皆さんこんにちは。ブリティッシュEigoのMairiです。今回の記事では久しぶりに「読者の方から頂いた質問」に答えてみたいと思います。どんな質問が来ているんでしょうね^^ 楽しみです!

それでは今回頂いた質問は「イギリス人と暖炉」というテーマについての質問になります。

具体的な質問内容はこちらになります。

私はイギリス文化について研究をしている大学4年生です。イギリス短期留学をした際に「イギリス人は日本人よりも、自分の家を居心地のよいものにすることに力を入れている」と感じました。

そして、家の中でイギリス人がどのような点に快適さを感じるのか気になり、今私は、イギリス人と暖炉の関係について卒業論文を書いています。

多くのイギリス人が暖炉の前にいるとき、心地よい(cosy)と感じること、また、マントルピースの上に好きなものや装飾品を置いて楽しむことなどに着目して考えています。

そこで質問させてください。

「Mairiさんにとって暖炉はどのような存在ですか。何か特別な思いはありますか。」

もしイギリスの家で暖炉を使ったことがあればこれらの質問にも答えて下さると嬉しいです。

1. Favourite place in your house?
2. How often do you light a fire?
3. How do you feel when you’re by the fire?
4. How do you decorate the mantelpiece?
5. The history of your fireplace?
6. What does the word cosy bring to your imagination?

まずはご質問ありがとうございました。そして、いつもBritish Eigoを読んで頂きましてありがとうございます!

大学の論文のテーマはとても面白いですね!私はイギリス人なので、居間に暖炉があるという光景は当たり前の事です。そのために「暖炉の大切さ」についてはあまり考えた事がありません。

しかし、今、イギリスを離れて日本で暮らしているので、よく考えてみると確かに「暖炉は家の”心”のような存在」だと思います。

それでは、メールで頂いた6つの質問に答える前にイギリスの暖炉について少し話してみたいと思います。

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イギリスの家には必ず暖炉があるのでしょうか?

私は子供の頃にビクトリア時代に建てられた大きな古い家に住んでいました。その家には、おばあちゃんとおじいちゃん、両親、私、弟が住んでいましたので全員で6人がその家に住んでいました。

その家は今の実家と比べてもとても広い家で、全部で15個の部屋があった広い家でした。それぞれの部屋には暖炉がありました。

イギリスの冬はとても寒いので、ビクトリア時代から80年代までは暖炉が使われていました。つまり、子供の寝室にも火種があったんですね。

しかし、私の親は80年代の後半にセントラルヒーティングを入れて暖炉を使わなくなりました。セントラルヒーティングの方が楽ですし、環境にも良いので当時、自分の家族だけではなく、多くのイギリスの家庭では暖炉を使わなくなりました。しかし、現在でも暖炉はまだ部屋にありました。

私の寝室にはとても綺麗な暖炉がありました。暖炉の周りには飾り物のようなカラフルな陶磁のタイルが貼ってありました。

私はマントルピースに自分の宝物を置きました。例えば、親戚のおばさんからもらったマトリョーシカ人形や、可愛い貯金箱などの物でマントルピースを飾りました。

私たちのリビングルームにも、勿論、暖炉がありました。その暖炉は部屋の中心となりました。マントルピースには時計、家族の写真、飾り物などが置いてありました。

ソファや肘掛け椅子は暖炉の前に置いてありました。テレビは暖炉の左側にありました。しかし、暖炉には火をつけなかったので、ただの飾り物として使われていました。

私達が当時、住んでいた家は100年以上も前に建てられた家だったので、暖炉がある事が当たり前でしたが、イギリスで今建てられている新しい家の多くは、実際に使える暖炉ではありません。そして、新しい家には煙突が付いていません。

しかし、インテリアデザインの為に「使えない暖炉(飾り)」を入れる人がいます。私の両親が今現在住んでいる家は40年代に建てられたと思います。そして、元々は暖炉がありました。

ですが、セントラルヒーティングを入れる際に元々あった暖炉を処分してしまいました。しかし、私の母親は暖炉のイメージが好きなので「暖炉のフレーム」をリビングルームに入れました。

実際に火をつける事は出来ませんが、暖炉のところに電気ヒーターを入れたので、まだ「部屋の中心」という感覚がそこにはあります。

インターネットで調べると、実際に暖炉と煙突がある家は「ステータスシンボル」になっているそうです。実際に使える暖炉がある家は暖炉のない家より高く売れるそうです。

イギリス人は暖炉を使う際にどんな燃料を使う?

イギリスでは暖炉の燃料として元々は石炭を使っていました。ですから、ロンドンなどの町は「煙で暗い」というイメージがありました。現在、石炭を使う人は少ないと思います。暖炉の燃料としては木を使う人が多いと思います。

私の母親の両親はアイルランド人でした。私は子供の頃に家族と一緒にアイルランドへ祖父母に会いに行きました。おじいちゃんとおばあちゃんの家にも暖炉がありました。

その家にはセントラルヒーティングがなかったので、暖炉を使っていました。彼らは石炭ではなく「peat」(泥炭)を燃料として使っていました。おじいちゃんの土地には「peat bog」(泥炭の沼?)がありました。毎年その沼に行って泥炭を切って外で干していました。

泥炭が乾燥したら家の後ろにある小屋に持って帰りました。私はよくその作業を手伝っていました。泥炭を燃やす時の匂いはとても印象深い香りです。今でも忘れられません。本当に「ホーム」を思い出させる香りです^^

アイルランドの実家には「range」という「オーブン」がありました。Rangeは暖炉よりも家の中心になっていました。毎朝、おじいちゃんは早い時間に起きてrangeの中に泥炭を入れて火をつけました。

そのrangeは一日中動いていました。料理用のオーブンだけではなく、家を温める物なので、いつも家の中心でした。そして、そこにはいつも紅茶を入れる時に使う、やかんが置いてありました。

アイルランド人もイギリス人と同じように紅茶が大好きです(笑)。そこでお湯を沸かしてよく紅茶を飲んでいました。

イギリスの暖炉の種類について

先程も書いたように私が住んでいた昔の家にはビクトリア時代の暖炉がありました。ビクトリア時代の暖炉はカラフルなタイルが周りに貼ってありますので、まるで綺麗な飾り物のような暖炉です。

しかし、色々な種類の暖炉があります。「inglenook」(発音:イングルヌック)という種類の暖炉はイギリスの古い家やパブによくあります。

Inglenookの暖炉はリビングについている「別の小さい部屋」のようなエリアです。日本語では「炉辺,炉端」になると思います。冬にはinglenookの暖炉はとても暖かくて気持ち良いスペースです。

最近、木を燃やす「stove」がイギリスで流行っています。こういった暖炉は普通の暖炉よりもエコで安全だそうです。

それでは、最後になりますが、読者の方が送ってくれた6つの質問に答えてみたいと思います。

1. Favourite place in your house?

私の親は過去に何度も引っ越した事があるので、親が今住んでいる家は「私の実家」という感覚があまりないのですが、自分が子供の時に過ごした家を考えてみると、やはり「リビングが一番好きな場所」だったと思います。

暖炉は使いませんでしたが、皆がソファに座って話したり、笑ったりした事が良い思い出になっています。

2. How often do you light a fire?

私が育った家の暖炉は使えませんでした。セントラルヒーティングだったので、火をつける事ができませんでした。アイルランドの家は毎日、暖炉に火をつけていました。

3. How do you feel when you’re by the fire?

「cosy」という感じですね!暖かくて気持ち良いです^^

4. How do you decorate the mantelpiece?

マントルピースには時計、家族の写真、良い香りのするロウソクなどの物が飾ってあります。

5. The history of your fireplace?

私の親が今住んでいる今の家はイギリスの家としては比較的新しい家なので、特に古い歴史はないと思います(笑)。自分の母親が買ったモダンな物です。

私が育った家の暖炉はビクトリア時代の物でしたので、それは100年以上前に作られた物です。

6. What does the word cosy bring to your imagination?

「cosy」という単語を考えると、やはり「暖炉のある伝統的なイギリスのパブ」を思い出します^^ 暖かくて、炎がパチパチと音を立てる音が聞こえてくる感じです。

部屋が少しだけ暗いですが、火の暖かい光があります。それが「cosy」という感じだと思います。そして、その近くにはラブラドールのような大きな犬が暖炉の前で寝ています(笑)。

イギリス人とイギリスの暖炉についてのお話は以上になります。ご質問ありがとうございました。

他にも何か知りたいイギリスの事があれば、またメッセージ下さいね^^ 大学の論文頑張って下さいね!

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